吉本所属のなべおさみ、久々の新喜劇出演 天国の妻思い涙「この喜びを伝えたかった」

[ 2019年8月27日 17:15 ]

京都・祇園花月で吉本新喜劇に出演したなべおさみ(左)と川畑泰史
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 吉本興業への所属を発表したタレント・なべおさみ(80)が27日、「よしもと祇園花月」(京都市東山区)で吉本新喜劇に出演。「80歳になったこの身に、活躍する場を与えてもらって嬉しい。死ぬまで役者で頑張る覚悟です」と意欲を見せた。

 2001年以降に一時、吉本に所属していたなべは当時「ルミネtheよしもと」で新喜劇に出演していたことがある。久々の新喜劇の舞台には、真っ黒のスーツ、真っ黒のシルクハット姿の死に神役で登壇。「死に神です」と第一声を挙げ、「人間、死ぬ気になればなんでもできる」とセリフにも力を込めた。公演出演後、舞台上で座長の川畑泰史(52)から紹介され「祇園花月に来たら、正面から入れず、スタッフに案内されたのが“裏口”でした」と、1991年の息子であるなべやかん(49)の「明大替え玉受験騒動」で自虐ネタ。250人の観客を笑わせた。

 舞台裏の楽屋で川畑、西川忠志(51)、島田珠代(49)、山田花子(44)らと会見に臨んだなべは、吉本入りを決めた経緯を説明した。自身の自動車事故や、息子・なべやかんの騒動などで芸能界の表舞台での仕事は激減したが、16年10月に76歳で亡くなった元女優の妻・笹るみ子さん(本名=渡辺瑠美子)の最後の言葉に再起を誓った。

 「パパ、あなたはなべおさみよ…。なべおさみはなんと言ってもなべおさみなんですからね」

 3年後の今年、吉本と話がまとまり、この日の復帰舞台に。「この喜びは亡くなった女房に伝えてやりたかったですよ」と涙で言葉を詰まらせた。

 座長の川畑は「子供の頃からよく見てました。復帰を聞いた時、80歳だし、最近の情報がなくて、どれぐらい出れるかとか、分からなかった。声も出てたし、ムチャクチャ元気です」と驚きを隠せなかった。芸能生活60年を超えた“傘寿”を迎えた大御所は「死ぬまで舞台に立ち続けるのが夢。30年、海の底にいました。どんな小さな仕事でも、巨大な喜び」と今後も舞台に加えて、オファーがあればどんな仕事でも全力を尽くす構えだ。

 ◇なべ おさみ(本名=渡辺修三)1939年5月2日、東京都大田区生まれの80歳。明大在学中に渡辺プロダクション入りしてラジオ台本などを書くがコメディアン志望で水原弘、勝新太郎、ハナ肇らの付き人に。64年に日本テレビ「シャボン玉ホリデー」でデビュー。その後は映画、司会などで人気者となった。

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2019年8月27日のニュース