小川彩佳アナ「報ステ」7年半振り返る 震災報道に試行錯誤「泣いたり」「向いてないな」も視聴者に感謝

[ 2018年9月29日 11:10 ]

テレビ朝日の小川彩佳アナウンサー
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 テレビ朝日の小川彩佳アナウンサー(33)が28日、2011年4月期から7年半にわたってサブキャスターを務めた同局「報道ステーション」(月〜金曜後9・54)を卒業した。

 同日、番組出演前に番組内のブログを更新。7年半の日々を振り返った。

 就任当初から東日本大震災の報道に携わったが「震災の恐ろしさを、まだ感じられていなかったのでしょうね。すぐに復興への道を明るく報じることができるのかな、と最初は思っていました。そんな淡い期待を打ち砕くような災害の惨禍を目の当たりにし、茫然とし、それでもお伝えする情報がどこかの誰かの救いになっていればと願いを込めて、必死にスタジオで言葉をつなぐ日々。そんな2011年は間違いなく私の『原点』の1つで、それからずっと、あの時と同じように『どこかの誰かに届け!この想い!』という強い気持ちを乗せて、オンエアに向き合っていたつもりです」

 しかし「無力感に苛まれることは少なくなく。言葉を飲み込んだ日は、もっと発信できたことがあったのではないかと悩み、言葉を発すれば、より意義のある一言があったのではとこれまた悩み、不用意に繰り出した言葉に不意に傷ついている人はいないかと不安を覚え、試行錯誤は尽きませんでした。ニュースの影響を受けて気持ちが塞いで落ち込みすぎてしまったり、泣いてしまったり。不器用で、アナウンサーのくせに恥ずかしいほどに口下手ゆえ、伝えたいことが伝えきれない悔しさを覚えたり。向いてないな。いつもそんな風に思いながら、よくオンエア後はしょぼくれていました」と苦悩の日々を明かした。

 「それでも次の日に『今日もがんばろう』と気持ちを新たにできたのは、視聴者の皆さんのおかげです。誤解を生むようなコメントや不十分な報道をしてしまった時の叱咤の声、ちょっと背伸びして勇気を出したときの励ましの声。番組に届く声に、どれだけ助けられたか分かりません。最後まで至らないサブキャスターでしたが、粘り強くお付き合いくださり、心から感謝の気持ちでおります。本当に本当に、ありがとうございました」と謝意を表した。

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2018年9月29日のニュース