北川景子「西郷どん」篤姫を好演 人気役柄の重圧、評価「真摯に受け止め」役作り

[ 2018年5月6日 08:00 ]

「西郷どん」で篤姫を演じる北川景子(C)NHK
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 女優の北川景子(31)がNHK大河ドラマ「西郷どん」(日曜後8・00)で篤姫を好演している。今作が大河初挑戦。歴史上の人気キャラクターを演じる重圧、そして視聴者の評価に対して「精進する上での原動力。真摯に受け止めたい」と強い覚悟を持って役と向かい合っている。

 演じるのは薩摩・島津家の分家に生まれ、後の篤姫として知られる於一(おいち)役。島津斉彬(渡辺謙)の目に留まり、養女となった。13代将軍の徳川家定(又吉直樹)の正室となり、国の命運をかけて大奥入りを決意する。

◆「私なりの篤姫どうやれば…」苦しみも糧に芝居没頭◆

 篤姫について「日本中の方が知っている有名な人物。クランクインの前に勉強のため2泊3日でゆかりの地を周りました。そのときに“芯が強くて精神的に強い人だな”と思った。結婚してから2年で家定さまが亡くなる。篤姫は20代なので、地元・薩摩に戻ることも考えられたけど、自分のお家は徳川だと薩摩に帰らず最期まで一生を大奥にささげた人。凄く強い女性だったのだなと思いました」と自身の解釈を語る。

 過去にも女優・菅野美穂が時代劇「大奥」(03年、フジテレビ)で、宮崎あおいが大河「篤姫」(08年)で演じた人気女傑。「菅野さん、宮崎さんやいろいろな方が演じられた役なので、私なりのオリジナリティーある篤姫はどうやればいいんだろうと…。役作りをする上で苦しみもありました。(大河の視聴者は)目が肥えているといいますか、(求める)レベルが高いイメージがあったので」と複雑な胸中を吐露したが「そういう方々に満足していただける演技をしたい」と必死に取り組んだという。

 「本当に難しかった薩摩ことばのセリフ覚え」や「正月休みは琴にささげたぐらい練習した」努力が実を結び、初出演の第5話から視聴者の評判は上々。第12話「運の強き姫君」では、婚儀が決定するも将軍・家定との間に子は授からぬ悲しき宿命を背負う篤姫の心の機微を表現。密かに気持ちを寄せていた西郷吉之助(鈴木亮平)にだけ秘めた胸の内をさらけ出した場面は「気丈な振る舞いが…切ない」「健気な姿に泣けた」と放送後に反響を呼んだ。「放送後の反響を知るまでは緊張が解けなかった。スタッフさんから“評判がよかったよ”と聞いて、一年間頑張って行けそうだなと思いました」と振り返る。

◆目標だった大河出演、視聴者反応は「精進する上での原動力」◆

 激動の幕末を生き「江戸無血開城」へと繋がっていく篤姫と西郷との絆。西郷演じる主演・鈴木の印象を「いつでも全力。相撲の撮影では鈴木さんの姿が映らない場面でも全力で演じていて、土俵から落ちることも厭わない。無理をしないでくださいねと伝えたら“(芝居は)やっぱり気持ちだから”と。芝居は心、気持ちが大切ですが“ここまでやるのか”と尊敬しています」と多くの刺激を受けている様子だ。

 女優人生で大河出演を目標の一つにしていた北川。「大河は全国津々浦々で放送しているので、私の顔を知らない人にも覚えていただけるチャンスだと思う。NHKに送られてくる意見やメッセージが“こんな風にみてくださっていたんだ”と励みになり、演者として精進する上での原動力になっている。視聴者の方の評価は甘くないと思うので、今も心して役に臨んでいます。役作りに対する評価を真摯に受け止めたい」とまっすぐな眼差し。最高の現場で研さんを積んでいる。

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