【anone】坂元裕二氏「Mother」「Woman」に続く心をえぐる作品になるか

[ 2018年1月10日 10:00 ]

ドラマ「anone」に出演する広瀬すず(左)と田中裕子(C)日本テレビ
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 女優の広瀬すず(19)が主演を務める18年1月期の日本テレビ系ドラマ「anone」(水曜後10・00)が10日にスタートする。同枠のヒット作「Mother」「Woman」などを手掛けた坂元裕二氏(50)の第3弾オリジナル作品。過去2作に続き演出は水田伸生監督(59)が務める。新たな映像手法も取り入れて、切なくも温かい人間ドラマを描く。

 家族を失い社会からもはぐれてしまった少女が、一人の老齢の女性と出会い、ニセモノの家族、ニセモノの人生から真実の人間愛を見つけ出す物語。広瀬はネットカフェに住む19歳の少女、辻沢ハリカを演じる。

 通称“ハズレ”こと辻沢ハリカ(広瀬すず)は、清掃のアルバイトをしながら同年代の美空(北村優衣)と有紗(碓井玲菜)とともにネットカフェに寝泊まりする少女。楽しみは“カノンさん”と名乗る闘病中の男性(清水尋也)とのスマホチャットだ。一方、林田亜乃音(田中裕子)は自宅1階の廃業した印刷工場の床下で謎の1万円札の束を発見する…。

 ある日、友人とのドライブ中に札束の入ったバッグを見たという有紗の記憶を頼りに、ハリカたちはある町を目指すことに。その街は、かつてハリカが祖母(倍賞美津子)と暮らした幸せな記憶のある町だった。また、半年の余命宣告を受けてカレー店を畳もうとしていた持本舵(阿部サダヲ)は、突然きた客・青羽るい子(小林聡美)と意気投合し、死に場所を探す旅に出発する。そして、ある犯罪が出会うはずのなかった5人を結びつける…。

 ドラマではなく映画のような映像美。17年の名ドラマ「カルテット」(TBS)の会話劇をほうふつさせる小林聡美(52)と阿部サダヲ(47)の掛け合いがいい。台本のセリフも味がある。内容が深いので“ながら視聴”ではなく、じっくり見たいドラマ。製作陣はリアルタイム視聴率が下がってタイムシフト視聴率が上がるジレンマを抱えるかも。過去2作のように心をえぐるドラマになるか。展開に期待したい。

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