欅坂襲撃男、巧妙手口で刃物入りバッグ持ち込み…握手会厳戒開催

[ 2017年6月26日 05:30 ]

欅坂46の握手会会場には「警戒実施中」と書かれた幕が張り出されていた
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 アイドルグループ「欅(けやき)坂46」の握手会で果物ナイフを所持していたとして、銃刀法違反の疑いで逮捕された無職阿部凌平容疑者(24)が忘れ物に見せかけて刃物の入った鞄(かばん)を会場の幕張メッセ(千葉市)へ持ち込んでいたことが25日、関係者への取材で分かった。

 阿部容疑者はボディーチェックと手荷物検査を受ける前に、刃物と発煙筒の入った鞄を「忘れ物」として係員に渡していた。ほかのファンの忘れ物を届ける善意の行為のように見せかけ、荷物を係員に会場内に運ばせた後、自分は何も持たずに金属探知機による検査を受けた。

 事件があった24日、複数の来場者によると、金属探知機による検査は主に身体が対象で、手荷物は目視での確認だった。阿部容疑者がどうやって検査をくぐり抜けたのかについて、捜査関係者も運営側も大きな関心を寄せていた。

 手ぶらの状態で会場に入った後の行動も判明。メンバーのレーンに向かう前に運営本部に立ち寄り「忘れ物が届いていないか」と尋ねて、鞄を受け取った。最初に預けた係員と本部にいる係員が場所の違いから異なることを予想した巧妙な方法だった。その後、センターの平手友梨奈(16)と柿崎芽実(15)のいるレーンに並び、発煙筒をたいた。千葉西署の調べに対し、メンバー1人の名前を挙げて「刺して殺そうと思った」と供述している。

 運営側はこの手口が分かった25日夜、忘れ物や落とし物を金属探知機にかけ、持ち主が見つかった際に手荷物検査をしてから渡すことを決めた。

 この日の握手会は予定通り幕張メッセで開催。千葉県警の警察官20人が会場付近の警戒にあたる中、時間を区切った5部制で行われた。平手、柿崎に加え、志田愛佳(18)、小池美波(18)が終日欠席。長濱ねる(18)は1部の参加を見送り、土生瑞穂(19)が3部以降を欠席した。関係者は理由を「体調不良」とした。

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