最終回目前 「リバース」「人は見た目が…」「ボク、…」視聴率と違う高満足度ドラマ

[ 2017年6月15日 17:04 ]

ドラマ「人は見た目が100パーセント」に出演の(左から)水川あさみ、桐 谷美玲、ブルゾンちえみ 
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 春ドラマもいよいよ最終回を迎える。視聴率でみると天海祐希主演の「緊急取調室」(テレビ朝日、毎週木曜よる9時)や、長谷川博己主演の「小さな巨人」(TBS、毎週日曜よる9時)が初回から好調を維持しているほか、波瑠主演の「あなたのことはそれほど」(TBS、毎週火曜よる10時)は、ストーリーの展開とともに視聴率も上昇中だ。一方で視聴率よりも、満足度では高い数値を記録している作品もある。

 データニュース社(東京)のテレビ視聴アンケート「テレビウォッチャー」(対象2400人)によると、春ドラマで最も高い満足度を記録した作品(プライム帯、6月9日放送分データまで)は、藤原竜也主演「リバース」(TBS、金曜よる10時)の第8話で4・31(5段階評価)。第9話までの平均視聴率は8%台だが、満足度では最も好調な作品だ。今作は同局で過去に制作された「夜行観覧車」「Nのために」に続く人気作家・湊かなえ原作の連続ミステリー第3弾で、満足度が最も高かった第8話は「謎が解けたと思ったらまた謎。続きが楽しみ」(39歳女性)など、予測不可能な筋が好評につながった。最終回は原作にはない展開を見せる。

 視聴率では5%台だが、満足度では初回3・16から第7話で3・73と急上昇し、最終回前の第9話も3・70と高満足度の基準3・7を上回ったのが、桐谷美玲主演の「人は見た目が100パーセント」(フジテレビ、木曜よる10時)。ラブコメディの“コメディー”部分に特化したのが今作の特徴だが、最高値を記録した第7話では主人公の恋以外に、ブルゾンちえみ演じる聖良の片思いも加わるなど、恋愛パートが色濃く描かれたことで満足度を上昇させた。前回のラストでは両想いになったはずの主人公の彼(成田凌)が悪気なく二股交際していたことも発覚し「ラストに衝撃」(27歳女性)、「最後の最後で爆弾投下してくるとは思わなかった」(36歳男性)など、これも予想のつかない展開に最終回への期待度は高まった。

 初回12%から最近では7〜9%と下降線だが、満足度は初回3・40から第7話で最高の3・82と高数値を記録しているのが亀梨和也主演の「ボク、運命の人です。」(日本テレビ、土曜よる10時)。神様が登場するというファンタジーだが、登場人物たちの細かな設定はもちろん、小道具やBGMも伏線にしてドラマチックな演出をする凝ったつくりが特徴で、「丁寧に作られたドラマ。展開も意外性があって面白い」(55歳男性)。最終回前の前回では、実は神が主人公の息子だったことが判明したが、最後まで丁寧な描写で完走できるか楽しみである。

 視聴者数が少ない=低視聴率だからつまらない作品ではない。高満足度を記録する作品たちも評価されてしかりである。

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2017年6月15日のニュース