「君の名は。」からテレビアニメへ…ファンの広がりを期待

[ 2016年11月18日 10:00 ]

アニメ映画「君の名は。」のビジュアル。(C)2016「君の名は。」製作委員会

 アニメ映画「君の名は。」がヒットを続けている。14日に発表された興行収入は184億9000万円に達し、12、13日の映画観客動員ランキング(興行通信社調べ)でも首位に立っている。

 「君の名は。」のヒットがニュースになるたび気になるのは、映画を見た人が「“君の名は。”が面白かった」と思うのか、「アニメって面白い」と思ってもらえるのかということだ。アニメ好きの記者としては、映画がどこまでヒットを伸ばすかということより、それによってアニメに興味を持ってくれた人がどれだけいるかの方が気になるのである。

 今年の10月~12月放送のテレビアニメはジャンルが多彩で、各作品がそれぞれの個性を全面に出していて面白い。テレビアニメで初めてラグビーを扱った「ALL OUT!!」、フィギュアスケートを題材にした「ユーリ!!! on ICE」や、2012年に本屋大賞を受賞した三浦しをん氏の小説をアニメ化した「舟を編む」など、さまざまな作品が放送されている。

 アニメにはブームがあり、「ガンダム」シリーズをはじめとしたロボットものが流行った時期や、「魔法少女まどか☆マギカ」のヒットから火が付いた魔法少女ブーム、「化物語」シリーズなどライトノベル原作が流行った時期など、その時々によって傾向が出る。

 1ジャンルに偏ると、既存のファンは楽しめるが、新規の視聴者は獲得しづらいという弊害があった。だが、現在放送されているテレビアニメは本当にさまざま。「君の名は。」をきっかけにアニメを見てみようと思った人が興味をそそられるような作品が一つはあるのではないかと思う。

 「君の名は。」を見て面白かった人にはぜひ深夜帯のテレビアニメにも目を向けてほしい。記者としては、それでアニメに関心を持つ人が増えて、関連取材が増えればいいなと思う。

続きを表示

2016年11月18日のニュース