窪塚洋介 初米映画出演でM・スコセッシ監督に最敬礼「メラメラな人」

[ 2016年10月19日 17:26 ]

映画「沈黙」の来日会見を行ったマーティン・スコセッシ監督(中央)と窪塚洋介(左)、浅野忠信
Photo By スポニチ

 米国のマーティン・スコセッシ監督(73)が19日、遠藤周作の小説を映画化する最新作「沈黙-サイレンス-」(来年1月21日公開)の来日会見を都内で行った。カトリックのスコセッシ監督が、原作小説と出合ったのは1988年。以降、映画化を切望し続け、権利問題など幾度の障壁を乗り越えて実現した意欲作。会見には出演の窪塚洋介(37)、浅野忠信(42)も同席した。

 「遠藤周作を愛読し、日本文化に多大な影響を受けた私にとって“沈黙”を作ることは大きなモチベーションのひとつだった」と感慨深げ。江戸時代初期、キリシタンの弾圧に苦しむ民衆の苦悩をポルトガル人宣教師の視点で描く作品で、「私の心をつかんでやまなかった大きなテーマは異文化の衝突。本が表現していることをいかに映像で伝えるか、アプローチが分からなくなることもあったが、家族のようなキャストを集めることができやり遂げることができた」と説明した。

 窪塚と浅野はともにオーディションで選ばれ、初の海外作品となった窪塚は「決まったと聞いた時はドッキリなんじゃないかと思ったけれど、今ここに来てようやく現実かもと感じるようになった」と感激の面持ち。スコセッシ監督については、「クランクインの日にきれいなスーツを着ていて、薄汚れた現場だったけれど自ら寝転がって演技指導をしてくれた。スーツが汚れちゃうと思ったけれど、そんなの関係ないんだという情熱の氷山の一角を見せてもらった。メラメラな人なんだと思った」と最敬礼だ。

 一方の浅野も、「オーディションの時から、互いに心で感じる瞬間があって楽しかった」と述懐。そして、「俳優からあふれる何かを常に期待してくれている気がして、その思いを共有できた撮影だった。僕にとってチャンスであり、大きなチャレンジだった」と世界的名匠を称えていた。

 世界で初めて一部抜粋映像が上映されたため、会見場は厳重警戒。暗視スコープを付けた警備員が配置されるなど、物々しい雰囲気に包まれた。

続きを表示

2016年10月19日のニュース