仲里依紗 新分野挑戦で話題 スピーディーで丁寧がウケるWOWOW連ドラ

[ 2015年5月22日 08:41 ]

「テミスの求刑」に出演の(左から)杉本哲太、仲里依紗、岸谷五朗

 女優の仲里依紗(25)主演の「テミスの求刑」が10日からWOWOWでスタートした。昨年「きょうは会社休みます。」(日本テレビ)では恋愛劇を盛り上げる肉食系女子を、「昨夜のカレー、明日のパン」(BSプレミアム)では、夫を亡くしながらも明るくひたむきに生きる素朴な主人公を演じるなど、多彩な役柄を演じてきたが、今回はこれまでにない社会派サスペンスに挑戦すると話題となっている。

 「テミスの求刑」は父親を殺された過去を持つ検察官の主人公が、その殺人事件がえん罪なのではないかという疑惑が浮上し、事件の真相を突き止めていくというリーガルサスペンス。WOWOWの連続ドラマは初回が無料放送で、2話以降は加入者しか見ることができない。そのために第1話ラストのインパクト=次回への引きは、地上波よりも巧みに作られている。また、回数も地上波の半分以下(テミスの求刑は全4話)とあって、もったいぶらずサクサク展開されるストーリーが特徴だ。

 今作もスピード感あふれる描写と、大きなインパクトを残すラストは健在。例えば、第1話冒頭の10分間が印象的で、主人公の境遇、父の死、犯人逮捕、裁判から判決と、物語の核心部分を次々もったいぶらずに描き、視聴者を一気に引き込んだ。さらに、主人公のバディ的役割かと思われた尊敬する先輩検事(岸谷五朗)に、殺人の容疑がかけられるという衝撃のラスト。一度見てしまえば結末が気になること必至な構成となっている。

 データニュース社(東京)が行なっている、WOWOW加入者を対象としたWOWOWウォッチャーによると、「テンポの良い展開で原作を読みたい気持ちが高まる」(48歳・女性)「すごく展開が面白い!次回も楽しみです!」(46歳・女性)「なぜ!!が多くてまだ何もわからない、これから真実が解き明かされると思うとワクワクします」。(70歳・男性)など、興奮の様子が伝わってくる。満足度も7・54(10段階評価)と、全体の50%が8点以上の高得点をつける高満足度。視聴者層は地上波のドラマとは逆転、約8割が男性視聴者で年齢層も高かった。

 スピーディーな展開ではあるが、検察の取り調べ風景を丁寧に描くなどリアリティもあり、重厚感を残している部分が大人の男性でも楽しめる要因だろう。昨年、地上波とコラボ制作された「MOZU」が好評を博すなど、これまでにないスタイルのドラマに挑戦し続けている。

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2015年5月22日のニュース