「シンデレラ」監督「アナ雪」は意識せず“ありのままで”に持論

[ 2015年4月24日 10:58 ]

ケネス・ブラナー監督

 ディズニーの実写映画「シンデレラ」が25日、日本公開される。誰もが知る物語だが、受け身だった従来のお姫様とは異なり、ポジティブな新しいヒロイン像を打ち出した。昨年、社会現象を巻き起こしたディズニーアニメ「アナと雪の女王」との“共通点”もあり、8年ぶりに来日した英国のケネス・ブラナー監督(54)を直撃した。

 主人公エラ(リリー・ジェームズ)は幼い頃に亡くした母が残した「勇気と優しさを忘れないで」という言葉を胸に、心優しく真っすぐな女性に成長する。

 継母や義理の姉妹から過酷な仕打ちを受けるが、勇気と優しさで困難に立ち向かい、自らの手で運命を切り開く。「自分を救ってくれる男性を待ち続ける」という従来のイメージを一新。自らの意思で行動する現代的な女性として描き出された。

 「アナ雪」との“共通点”も見られる。キーワードは、あの「ありのままで」。「シンデレラ」で「Let It Go」という言葉が使われるわけではなく、たまたま日本語訳が同じになっただけだが、自立したヒロイン像もどこか重なる。「アナ雪」への意識はあったのか。

 ブラナー監督は「少なくとも、僕としては何か意識したことはありません。製作もパラレル」としながらも「ですが『ありのままの自分を受け入れたり、ありのままでいいんだ』ということも、もちろん皆さんに強く響けばいいと思っていす。もしかしたら世界的な文化の動きとして、映画やテレビ、本の中で『ありのままの自分でいることが幸せなんだ』といった励ましの空気みたいなものがあるのかもしれませんね」と分析した。

 シンデレラ役は新進気鋭の英女優リリー・ジェームズ(26)。プリンス役は、米ファンタジードラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」で人望の厚い王を演じ、人気沸騰中の英俳優リチャード・マッデン(28)。継母役にオスカー女優ケイト・ブランシェット(45)フェアリー・ゴッドマザー役にヘレナ・ボナム=カーター(48)。

 日本語吹き替え版は女優の高畑充希(23)がシンデレラ役、俳優の城田優(29)がプリンス役の声優を務める。8分の短編「アナと雪の女王/エルサのサプライズ」と同時上映。

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