平和への遺志を受け継ぐ 山口淑子さんをしのぶ会

[ 2015年1月23日 12:42 ]

山口淑子さんをしのぶ会で、祭壇に置かれた遺影

 「李香蘭」の名でも知られた女優・歌手で、昨年9月に94歳で死去した元参院議員の山口淑子さんをしのぶ会が23日、東京都港区のホテルで開かれた。芸能界や政財界など幅広い分野の関係者が訪れ、国境を超えたスターとの別れを惜しんだ。

 祭壇には山口さんが最も気に入っていた女優時代の白黒の遺影が置かれた。山口さんの自叙伝を共同執筆した作家藤原作弥さんは「二度と戦争の悲劇を繰り返してはならないというメッセージをしっかり受け継いでまいりたい」と語り掛けた。

 山口さんが司会を務めた番組「3時のあなた」の企画担当だった日枝久・フジテレビジョン会長は「『日本と中国の平和のためなら何でもやる』とおっしゃっていた」と振り返った。

 旧満州(現中国東北部)で育った山口さんは1938年、日本人であることを伏せて李香蘭として映画デビュー。「支那の夜」などがヒットし、日中両国でスターとなった。戦後は日本名で活躍し、米国映画にも出演した。

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2015年1月23日のニュース