石原まき子さん　黒部ダム初訪問「裕次郎は凄い映画撮った」

１９６７年　映画「黒部の太陽」撮影中の貴重な初公開写真。暑さの中の撮影で、三船敏郎さん（右手前）が石原裕次郎（中央）ら共演者やスタッフに栄養補給のレモンを自ら搾りふるまう。（Ｃ）石原プロモーション

　映画「黒部の太陽」（６８年公開）に主演した俳優、故石原裕次郎さんの妻まき子さん（８０）が１９日、初めて黒部ダム（富山県立山町）を訪れ、犠牲者の慰霊碑に花を手向けて「日本人は凄いダムをつくり、石原裕次郎は凄い映画を撮ったのだなと感無量になりました」と目を潤ませた。

　「黒部の太陽」は裕次郎さんと故三船敏郎さんが共同で製作・主演、黒部ダム建設に挑んだ男たちを描いて大ヒット。まき子さんは１８日、ダム完成５０周年の記念事業として長野県大町市で開かれた同作の上映会に出席し、映画で描かれた難工事の現場、破砕帯を見学した。

　「家を守るのが私の務めと思い、当時は見学に行きませんでしたが（自分の）年齢を考えると二度と来られないかもしれないと、今回は私が希望しました。ダムを見られて良かった」と感慨深げに話した。