天国の母へ…オリ2軍監督の長女が「ミス着物」

[ 2011年1月25日 06:00 ]

「ミス着物」に輝いた新井寿枝さん(中)は、オリックス2軍監督の父・宏昌氏、妹の聖佳さんと受賞を喜ぶ

ミス日本グランプリ決定コンテスト

(1月24日 京王プラザホテル)
 プロ野球オリックスの新井宏昌・2軍監督(58)の長女寿枝(ひさえ)さん(24)が「ミス着物」に輝いた。

 イベント後、取材陣から求められ、照れ笑いでツーショット撮影に応じた父娘。寿枝さんは「選ばれると思ってなかった。感動してます」と喜び、宏昌さんからは「お父さんは(現役時代)ずっと2番手だった。おまえも2番手なんだな」と声を掛けられたと明かした。

 近鉄時代の1987年に首位打者を獲得し、92年に2000本安打を達成。名球会入りを果たしたが、一世を風びしたというより“いぶし銀”のプレーが持ち味だった宏昌さんらしい、愛娘への祝福の言葉だった。

 宏昌さんはこの日朝、次女の聖佳さん(22)とともに大阪から新幹線で駆けつけたといい、取材に対しては「名前を呼んでもらえて良かった」としみじみ喜びを語った。

 つらい出来事を乗り越えての受賞になった。昨年11月に母親の裕紀さんが乳がんで亡くなった。寿枝さんは妹2人と交代で、母親の入院先に泊まり込み看病を続けた。すでにミス日本のファイナリストに選ばれており多忙を極めた。「辞退も考えた」というが「それは母が一番嫌がること。最後まで頑張ろう」と思い直し、この日の舞台に立ったという。

 誰に喜びを伝えたいかと聞かれた寿枝さんは「母親です。一番喜んでくれてると思う。きょうも母がついてくれてると思って頑張れた」と涙ながらに答えた。その姿を見守っていた父も「大変な状況だったと思う。本人も感慨深いでしょう」と温かく語った。

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