[ 2010年12月18日 06:00 ]

今春、新国立劇場で上演された「ジークフリート」でブリュンヒルデを演じ絶賛を博した際のテオリン。右はジークフリート役のクリスティアン・フランツ(C)三枝近志

 また出演者の豪華さも人気に拍車をかけることにつながっている。ステファン・グールド(トリスタン)、イレーネ・テオリン(イゾルデ)、キド・イェンティンス(マルケ王)、ユッカ・ラジライネン(クルヴェナール)、エレナ・ツィトコーワ(ブランゲーネ)と主要キャスト全員がワーグナー作品上演の聖地、バイロイト音楽祭の常連。中でもテオリンはバイロイトで今年まで上演されていた「トリスタンとイゾルデ」(ペーター・シュナイダー指揮、クリストフ・マルターラー演出)でイゾルデを演じ大絶賛を博したことでも知られる。強く張りがあり輝かしい彼女の声は“ダイヤモンド・ボイス”と称され、ワーグナーにはうってつけ。新国立劇場では今春、「ニーベルングの指環」の再演(ダン・エッティンガー指揮、キース・ウォーナー演出)における「ジークフリート」と「神々の黄昏」でブリュンヒルデを演じ、ワーグナー歌手としての実力をいかんなく発揮してみせた。

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2010年12月18日のニュース