海老蔵 無期限謹慎 暴行否定 核心に触れず「記憶はあるが捜査中」

[ 2010年12月8日 06:00 ]

神妙な面持ちで会見する市川海老蔵

 先月25日に顔などを殴られて大ケガを負った歌舞伎俳優の市川海老蔵(33)が7日、入院先の東京都港区内の病院を退院し、同区内のホテルで記者会見した。報道陣約500人とカメラに向かい、約46秒間にわたって頭を下げ、事件について「自分のおごりが招いたこと」と謝罪。一方で「自分に非はない」と、被害者を強調するなど1時間32分にわたった。

 事件から12日。午後8時から弁護士らを伴って会見した海老蔵は、黒いスーツに白いシャツ、黒いネクタイ姿。包帯や、ばんそうこうはない。8日前の顔面整復手術の痕も目立たない。ただ、左目の眼球は真っ赤な血が残り、受けた暴行の激しさを印象づけた。
 冒頭、迫本社長が「今後の公演の出演を期限を定めずに見合わせる」と告げると、会見場内はどよめき、海老蔵はうなだれた。
 続いて、海老蔵が壇上からフロアに下り、2度頭を下げた。「皆さまにご迷惑と心配をおかけしました。深く反省しております」と陳謝した。
 翌日に控えた製作発表会見をキャンセルしながら、外出して泥酔したことについて「社会人として節度を欠いていた」と声を沈ませた。強気の発言が目立ったこれまでとは別人のように弱々しい声で、事件そのものについても「自分のおごりが招いたこと」と振り返った。再び頭を下げると、約46秒後に司会者から促されるまで顔を上げなかった。
 午後9時32分までの会見中は時折、目に涙も光った。事件については慎重に言葉を選び「介抱していたらいきなり殴られた。理由は分かりません」「(元不良グループとは)初めて会った」と主張。「加害者は“海老蔵さんも殴った”と言っているが」との質問には「そのようなことは一切ございません」「記憶にありません」と訴えた。
 質問が事件の詳細な経緯に及ぶと「記憶はあるが捜査中」「捜査中であることから、ここではお話しできません」などと繰り返すだけで、具体的には語らなかった。

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2010年12月8日のニュース