別人のようだった海老蔵 奔放すぎた“芸の肥やし”はもう許されない

[ 2010年12月8日 06:48 ]

 「市川宗家の海老蔵としての自覚と猛省を促したい」。松竹の迫本淳一社長が謝罪記者会見で掛けたしっ咤の言葉に、深くうなだれた市川海老蔵。しかし会見はファンの不安や疑問を払拭するには程遠く、信頼を取り戻すには一からの出直しが求められる。

 プライベートでの奔放過ぎるほどの振る舞いが、これまでは“芸の肥やし”として許されてきた。しかし今度ばかりは「舞台に穴を開けるという、舞台人としてこの上ないご迷惑をかけた」と唇をかみしめた。海老蔵の名の返上や、歌舞伎をやめることまで考えたかと問われると「今のところ、明確に答えるような状態ではない」と混乱した心情も隠さなかった。
 「このことがあってから(自分は)変わったと思う」と、神妙に明かした姿は、強気な発言が目立ったこれまでとは別人のよう。しかし事件の詳細な経緯については「記憶はあるが捜査中」を連発した。「きちんと常識を持って、人に優しさを持ち(いろんなことに)感謝できる人間になりたい」。その自己イメージを実現していくには、芸の精進とともに、すべての事実を明らかにする必要がありそうだ。

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2010年12月8日のニュース