“仲代ゴッホ”77歳「魂に食い込むように演じたい」

[ 2010年8月7日 06:00 ]

「ザ・コレクション・ヴィンタートゥール」内覧会に出席した仲代達矢はゴッホの「郵便配達人 ジョゼフ・ルーラン」の前で笑顔

 俳優の仲代達矢(77)が6日、東京・世田谷美術館で7日から始まるヨーロッパの現代アートを集めた展覧会の内覧会に出席した。10月2日開幕の主演舞台「炎の人」で画家のゴッホを演じることから、日本初公開となる名作「郵便配達人」の前で会見。「狂気の人と言われ、純粋に芸術に生きたゴッホの精神を学びたい」と意気込んだ。

 77歳の仲代が挑むのは30代のゴッホ。戦後日本を代表する名優だが、今月から始まった稽古では「年齢差40歳の距離をどう埋めたらいいのか、ゴッホの生き方を自分が表現できるのか、悪戦苦闘している」と打ち明けた。それでも、元来好きな画家であり、役者人生60年にして臨む意欲作。「ゴッホの荒波で難破するかもしれないが、ゴッホが人物の内側を描いたように、人物の魂に食い込むように演じたい」と並々ならぬ決意をのぞかせた。
 「炎の人」は石川県七尾市を皮切りに来年3月21日まで全国公演。「不安で仕方ないが、幕が上がったら“えいっ”ってやるだけ」と最後は大物俳優らしく締めくくった。

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2010年8月7日のニュース