ワーグナーの孫・ウォルフガング氏が死去

[ 2010年3月22日 21:12 ]

 ドイツの作曲家リヒャルト・ワーグナーの孫で、ワーグナー歌劇上演で有名なバイロイト音楽祭の総監督を長年務めたウォルフガング・ワーグナー氏が21日、バイロイト市内で死去した。90歳。音楽祭の運営財団が発表した。死因は不明。

 1919年バイロイト生まれ。第2次大戦後の51年7月、ヒトラーへの協力責任を連合軍から問われた母に代わり、同音楽祭を兄とともに再開。66年に兄が死去してからは1人で2008年8月末まで総監督を務めた。東京でも歌劇「ローエングリン」を演出したことがある。

 ただ、総監督の後継問題が一族の「お家騒動」に発展。08年にウォルフガング氏の娘2人が共同で就任することで決着した。

 ヒトラーは大戦前、熱烈なファンだったワーグナーの一族の家に出入りし、ウォルフガング氏をかわいがっていたとされる。(共同)

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