名脇役・青木玲子「放浪記」とともに2千回超

[ 2010年3月22日 06:00 ]

 【スポニチ文化芸術大賞】時には少女のようにコロコロと笑い、思い出話に懐かしそうに目を細める。受賞の感想を尋ねた時は「予期していませんでしたし、本当にびっくりしました」と驚いた顔。みずみずしい豊かな表情に、話を聞きながらどんどん引き込まれてしまう。

 劇団東宝現代劇第1期生。それから50年以上、じっくりと女優道を歩んできた。主役を支え、光を与え続けた名脇役。森光子とともに2000回超の出演を果たした「放浪記」では、入院しながら出演したこともあったという。「迷惑はかけられないし、何より、誰にも(役を)渡したくなくて」。本番中に山盛りのご飯を食べさせられたこと、セットが倒れてきそうになったこと…。泣き笑いの演劇人生。「芝居は生き物だから毎回違う。やってもやっても答えがないから探してみたい。だからこそこんなに長く続けているのね」。
 昨年末から東京の自宅を離れ、栃木・那須塩原を生活の拠点にした。澄んだ空、おいしい空気、川のせせらぎ。「このやすらぎが活力になる」と次の舞台へ向け充電中だ。5、6月に予定されていた「放浪記」は森の体調を考慮し中止となったため、さらに充電の期間が延びたが「気持ちは夏の芝居へ。ためたパワーをそっちへ注ぎます」。大自然の力が、いぶし銀の演技にどんな魅力を与えるのだろうか。
 国民栄誉賞に輝いた森も、今回の青木の受賞を心から喜んでくれたという。「何だか少し認められたのかなって思えて」。感謝の気持ちをこめ、来月13日の贈賞式には、以前森から贈られた帯を締めて出席する。「今から緊張しちゃう。私にもまだまだやることはあるのね。のんびりしてはいられない、フフフ」と柔和な笑顔を見せた。

 ◆青木 玲子(あおき・れいこ)1933年(昭8)7月12日、東京都生まれ。劇作家の菊田一夫が設立した劇団東宝現代劇の第1期生。57年「モデルの部屋」で初舞台。「放浪記」で第13回菊田一夫演劇賞を受賞した。その他出演作品に「恍惚(こうこつ)の人」「がしんたれ」「おもろい女」「浅草瓢箪(ひょうたん)池」など。趣味はピアノ、三味線(長唄)、日舞。

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