世代超えた!冬美 演歌初の着うたフル1位

[ 2010年3月22日 06:00 ]

 演歌歌手の坂本冬美(42)の話題曲「また君に恋してる」が、着うた最大手「レコチョク」の着うたフル・デイリーチャートで1位になった。演歌歌手では史上初の快挙で、着メロ、ビデオなど音楽配信関連の全5部門でベスト5入り。冬美は「すべて清志郎さんのおかげです」と、ちょうど20年前にポップスへの道を開いてくれた故忌野清志郎さん(昨年5月死去)に感謝している。

 「また君に恋してる」の発売元のEMIミュージック・ジャパンによると、ダウンロードが急上昇したのは19日夜に放送されたTBS「中居正広の金曜日のスマたちへ」の放送中。番組では同曲のロングヒットについて特集していた。
 順位が跳ね上がったのは20日発表のデイリーランキング。着うたフルは前日の20位から初めて1位を記録。ほかの部門でも、着うた4位、着メロ2位、待ちうた2位、そしてビデオクリップをダウンロードする映像配信でも2位になった。
 ユーザーの大半が若者の音楽配信において、演歌歌手では異例の記録。20代を中心に普段は全く演歌を聴かない若者層がダウンロードしており、世代を超えたヒットにレコチョクも驚いている。90年代に音楽ジャンルの細分化が加速して以降、初めて全世代を巻き込んだ演歌界からのヒットが生まれる勢いだ。
 もともと、昨年1月に発売した「アジアの海賊」のB面曲(カップリング曲)。ジャケットのタイトルを「また君…」に変更したのは昨年10月。「音楽配信でじわじわと数字を伸ばし、今までにない反応を感じたため」(関係者)だった。
 その読み通り、NHK紅白歌合戦で歌うと第1部の最高視聴率44・6%を記録。最近はフジテレビ「SMAP×SMAP」でSMAPが歌うなど多くのバラエティー番組で取り上げられていた。
 冬美のポップス歌手としての才能を見いだしたのは忌野清志郎さん。91年にロックユニット「HIS」を結成し、話題となった。「20年前、駆け出しの私に“一緒に歌おう”と声を掛けてくださった。おかげで歌手としての幅が広がり、今の私がある。すべて清志郎さんのおかげですと伝えたいです」と話している。

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2010年3月22日のニュース