ジャニーズがＯＫ！ＮＨＫが紅白ネット配信

　大みそかの「第６０回ＮＨＫ紅白歌合戦」（後７・１５～１１・４５）が番組史上初めてインターネット配信される。同局が２４日、発表した。

　紅白は出演者が数百人に達し、権利処理が困難を極める。中でも、ＳＭＡＰやＴＯＫＩＯらを抱えるジャニーズ事務所はこれまで、ネット上での所属タレントの映像や写真の使用を原則禁止にしていた。昨年の紅白でも配信は検討されたが、ＳＭＡＰの中居正広（３７）が司会を務めており、その出演シーンをカットした場合、番組が成立しないと判断し配信を断念した。
　今回はジャニーズ側の許可が出たことを受け、局側が各出場者と交渉。５０組全員の了承を得ることができ、“完全版”で配信する。ただ、海外や過去の映像についてはカットされる可能性が高いという。
　ジャニーズ事務所はこの日、コメントを発表し「昨今のメディアの多様化、インターネットにおけるセキュリティー技術の向上、著作権・肖像権などに対する社会の意識の高まりといった諸状況にかんがみた」と方針変更の理由を説明。
　一方、ＮＨＫの有料配信サービスは、本年度の事業収入が１１月末時点で約１億６０００万円にとどまっており、当初予算見込みの約２３億円を大幅に下回っている。このため紅白の配信を起爆剤にしたい事情もある。