hideさん十三回忌法要、ファンに開放

[ 2009年12月14日 06:00 ]

来年5月2日に営まれるhideさんの13回忌法要のロゴマーク

 1998年に33歳の若さで急死したX JAPANのギタリスト、hideさんの十三回忌法要が命日の来年5月2日、東京都中央区の築地本願寺で営まれる。誕生日に当たる13日、川崎市のクラブチッタで恒例のパーティーが開かれ、発表された。伝説となった葬儀では一般弔問客が本堂に入れなかったが、今回は開放。オーケストラによる生演奏の中、献花を受け付ける。

 法要の概要は誕生日パーティーの終盤、会場内のスクリーンで告知された。満員のファン1500人から悲鳴に似た歓声があがり、感激のあまり泣き崩れる女性の姿もあった。
 十三回忌は「our Pink Spider」と題された。生前、組んだバンド「hide with Spread Beaver」の代表曲「ピンクスパイダー」(98年5月発売)にちなんだ。クモが空を飛ぼうとして羽根を求めて蝶を捕らえる歌。この夢をかなえたクモがセレモニーのロゴマークになる。
 当日は築地本願寺本殿内で献花を受け付け、オーケストラがhideさんのヒット曲を生演奏。YOSHIKI(年齢非公表)らX JAPANのメンバーらも参列する。
 所属事務所「ヘッドワックスオーガナイゼーション」社長で、hideさんの実弟の松本裕士さん(41)は「まだ内容は言えませんが、いろいろと盛大にやろうと思っています」と話した。
 04年には出身地の神奈川県横須賀市のhideミュージアム(05年9月閉館)で七回忌法要が営まれ、当時首相だった小泉純一郎氏からも弔電が届いた。昨年5月にはX JAPANやLUNA SEAらゆかりの深いアーティストが参加して没後10年の追悼公演が開かれ、2日間で計8万人が集まった。毎年、誕生日には必ずパーティーが催され、根強い人気と影響力を見せている。松本さんは「ここまで本人不在なのにもかかわらず、いろいろとやってこられたのはファンの皆さまのおかげ。その感謝の気持ちとして企画しました」と感慨深げで、来年春にはCD発売も予定している。
 今年は同じ5月2日に忌野清志郎さん(享年58)が死去。清志郎さんの一周忌と重なり、2人のロックスターをしのぶ1日となりそうだ。

 <パーティーではカバーライブ>誕生日パーティーにはDJ―INAやロックバンド「heidi.」ら7組が出演。それぞれhideさんのヒット曲「TELL ME」「ROCKET DIVE」などをカバー披露した。会場はhideさんがたびたびソロ公演を行ったゆかりの場所。最後は生前のライブ映像がスクリーンに映し出された。

 <解散翌年の98年に死去>hideさんは、97年大みそかにX JAPANが解散した翌年の98年5月2日に亡くなった。同7日の告別式ではYOSHIKIがピアノを演奏し、TOSHI(44)が「Forever Love」を熱唱。築地本願寺周辺には約5万人のファンが集まり、出棺の際は霊きゅう車を追いかけるなどパニック状態となった。後追いとみられる自殺がアジア各地で続き、X JAPANのメンバーが緊急会見して「hideが悲しむような行為は絶対にやめてほしい」と訴えたほどだった。

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2009年12月14日のニュース