甲本、竹中、しのぶが清志郎さんに弔辞

[ 2009年5月10日 06:00 ]

姿をみせた桑田佳祐(左)・原由子夫妻

 青山葬儀所で営まれた忌野清志郎さんの“ロック葬”には、故人のピュアな生き方を愛した芸能界の仲間たちも数多く駆け付けた。活動休止中のサザンオールスターズ桑田佳祐(53)は妻の原由子(52)とともに参列。甲本ヒロト(46)、竹中直人(53)、大竹しのぶ(51)の3人はそれぞれ心の込もった弔辞を天国の清志郎さんにささげた。

 一般会葬に先立って行われた本葬はNHKの松本和也アナウンサー(42)の司会で進行。音楽業界関係者ら1000人の参列者に、喪主を務めた景子夫人(53)らが気丈に応対した。

 弔辞で甲本は「清志郎ーっ。あなたとの思い出にろくなものはございません」と切り出し、早すぎた死に複雑な思いを込めた。黒革のジャンパーにジーンズ。いつものステージ衣装で旅立った清志郎さんをまねして「“じゃあ、オレも革ジャン着ていくか”と思って来たら、何だか浮いてるし…」と場違いに恐縮もしてみせたが、これも甲本らしさ。そして昨年11月、最後の対面となったザ・フーの来日公演(武道館)で清志郎さんからピート・タウンゼントのギターのピックをもらったエピソードも明かしながら「数々の冗談ありがとう。あまり笑えなかったけど。きょうもそうだよ」と語りかけた。

 女優の大竹しのぶ(51)は「時々、空の上から“愛し合ってるかい?”と問い掛けてください。“OKベイビー、最高だぜ”って答えられるように明るく楽しく生きていきます」と誓った。

 公私にわたって親交が深かった竹中直人(53)はこみ上げる悲しみを必死に抑えながらの別れの言葉。左手薬指に清志郎さんから贈られた指輪をはめて「僕はみんなに自慢したいです。オレは忌野清志郎の友達なんだぜって。世界中の人に自慢したいです」と大声で叫んだ。

 桑田も5歳年上の“先輩”をこよなくリスペクトしていた。ハンカチで涙をぬぐう原坊の横で、今にも泣きだしそうな顔が悲しみの大きさを物語っていた。86、87年と2年続けて12月24日に放送された日本テレビ系の特番「メリークリスマスショー」で初共演。桑田が作詞・作曲した「セッションだッ!」を山下洋輔(67)のピアノ伴奏でデュエットし大きな話題を呼んだ。その後、ステージで共演することはなかったが、関係者によると、2人は互いを認め合う“いい関係”を続けていたという。

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2009年5月10日のニュース