「座頭市」完結!壮絶ラスト香取慎吾が演じる

[ 2009年3月17日 06:00 ]

 故勝新太郎さんらが主演した人気時代劇映画「座頭市」の最終作が製作される。来年公開予定で、タイトルは「座頭市 THE LAST」(阪本順治監督)。悪人を斬り捨てる盲目の主人公「市」をSMAPの香取慎吾(32)が演じる。

 市役は勝さん、ビートたけし(62)、綾瀬はるか(23)に続いて香取が4代目。代名詞とも言える仕込みづえを使った居合斬りを演じるため、阪本監督から事前につえを渡され、昨年6月から殺陣のレッスンを重ねてきた。今月15日にクランクインし、現場で「初日ながら“座頭市”の最後を締めくくれる気がしました」と手応えを感じた様子。阪本監督も「目をつむった瞬間、市になっていた。しっかり演技してくれると安心した」と太鼓判を押した。
 中沢敏明プロデューサーは起用理由について「原作のイメージ通り、大きな体格(1メートル80)でユーモアと男の色気、抜群の運動神経を兼ね備えた役者は今、香取さんしかいない」と説明。香取は「自分が座頭市になるとは。勝さんが演じられた偉大な役に挑戦できるという喜びが大きい」としている。撮影は、米アカデミー賞外国語映画賞を受賞した「おくりびと」のロケ地でもある山形県庄内に造られたオープンセットで行われ、今年5月にクランクアップ予定。
 座頭市本来のアウトローな流れを継承しつつ、夫婦愛や友情など人間の温かい部分も描かれる。最終作にふさわしい壮絶なラストが待ち構えており、中沢氏は「善のヒーローならハッピーエンドが似合うが、座頭市はアウトロー。“終焉(えん)”をもって完結したい。この先いかなるメディアでも映像化することはない」としている。
 「座頭市」は、小説家・子母沢寛(しもざわ・かん)氏の随筆をもとに勝さん主演で62年から89年まで映画が製作され、テレビシリーズにもなった。03年には北野武監督が映像化し、自ら主演。ベネチア国際映画祭では監督賞を受賞。08年には「ICHI」のタイトルで、綾瀬が“女座頭市”を演じ話題になった。

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2009年3月17日のニュース