「X JAPAN」HEATH脱退避けられない?

[ 2009年3月14日 06:00 ]

所属事務所と契約トラブルで脱退危機状態にある「X JAPAN」のHEATH

 昨年3月に再結成したロックバンド「X JAPAN」が21、22日に開催予定だった韓国ソウル公演を延期した。ベースのHEATH(ヒース、年齢非公表)が所属事務所と契約上のトラブルになっており、当面は活動を休止せざるを得ない状況で、5月2、3日の東京ドーム公演のチケット発売も延期された。HEATHは脱退する可能性が大きく、X JAPANは存続の危機に立たされた。

 X JAPAN制作運営管理委員会は13日未明、公式ホームページで延期発表。ソウル公演のチケット約2万枚は払い戻される。理由は「諸事情により」としている。
 メンバー4人はそれぞれ別の事務所に属し、再結成後のバンド活動は同委員会が管理、運営。同委員会がHEATHの事務所と韓国公演開催に向けて交渉を続けてきたが難航。リーダーでドラムスのYOSHIKI(年齢非公表)も積極的に動いたが、トラブルの長期化は避けられず、苦渋の決断に至った。
 昨年にはパリ、台北、米ニューヨークでの公演を延期したが、今回は初めてチケット発売後の“ドタキャン”となった。これまでも復活コンサートの開演が約2時間半も遅れるなどトラブル続きだったが、韓国は解散後にフィルムコンサートが行われるなど同バンドの人気が高く、チケットはほぼ完売状態だったこともあり、音楽業界関係者は「今回は“Xらしい”では済まないだろう」と指摘した。
 HEATH自身もその責任は熟知しているもよう。それでも、契約上の問題を先送りしての公演には首を縦に振らなかった。その背景について、関係者は「脱退に向けての話し合いも行われている」と明かした。
 同バンドは98年に死去したギタリストのhideさん(享年33)を映像で公演に“参加”させるなど「5人でX JAPAN」を合言葉に復活。ボーカルのTOSHI(43)、ギターのPATA(年齢非公表)と解散時のオリジナルメンバーを集めた。それだけにHEATHが脱退すれば、当初の信念が崩壊。同委員会は「解散は100%ありえません」と否定しているが、危機的状況を迎えていることは確かだ。

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2009年3月14日のニュース