永ちゃん 9・19東京ドーム還暦ライブ

[ 2009年2月23日 06:00 ]

 ロック歌手の矢沢永吉(59)が、還暦記念ライブを9月19日に東京ドームで行うことを明らかにした。本紙インタビューに答えたもので、同所での公演は20年ぶり。また、20年間所属したEMIミュージック・ジャパンを離れ、自らのレコード会社「ガルル・レコード」(東京・港区)を設立したことを公表。第1弾シングル「Loser」を25日に発売する。

 伝説のロックンロールバンド「キャロル」でデビューして37年。昨年初めて1年間を充電に充てた。「僕にとって初めてのストップ。60歳を前に足を止めて、あたりをちょこっと見てみた。大事な1年になったよ」と満足そうにほほ笑んだ。
 「36年間ずっと同じことしてきて。オレにはこれしかねえのかって思う時、人間あるよね。でも、それしかないってことがどんだけ素晴らしいか分かった。オレよかったよ、1個だけでもやれることがあって。オレには音楽がある、オレの歌を聴いてくれる人がいる。ねえ、これって最高じゃない!それを再認識しただけで大事な1年だった」
 心身ともに文字通りの「充電」を経て、ステージ復帰するのが9月19日の還暦(誕生日は同14日)記念公演。07年12月の日本武道館以来1年9カ月ぶりのライブが、節目のコンサートになる。
 同所での公演は88、89年の2年連続開催以来。後楽園球場時代の78年には機動隊が出動した厳戒態勢の中で歌った。
 還暦に「ウソだろ!60かよって感じ」と感慨はない。「ステージで60歳の色気を出したい。5万人の前でそれが出せたら本物のロックンローラーだと思う。そしたらお客さんも喜ぶと思うし、オレも喜んじゃうなあ」
 公演タイトルもズバリ「ROCK’N’ROLL」だ。「あえてね、60歳になるいまロックンロールをしたいんですよ。立ち止まって分かったのは36年間走りまくったのはいいもんだったと。やっぱ職人ですよ。自分で言うのも何だけど“職人”って呼ばれる域にはいってんじゃないかなあ」と珍しくはにかんだ。
 職人とは?と尋ねると「グレートなマンネリかな」と答えた。通常「マンネリ」は卑下する時の言葉だが、かつて「成りあがり」という言葉を昇華させたのと同様、矢沢にかかるとどんな言葉も夢を持つ。
 「この年になると、もう物は欲しくない。何もいらない。でも絶対に手放せないのは、オレはライブしたい、ロックしたいってこと」と強調。若いファンも増えており「年取ることは怖いと思ってる人たちに、そうでもないかなって思ってもらえるライブにしたい。ああいうオヤジも悪くないなって。走りまくって、色気も渋さも出て…うん、そういうライブしたいね」と明かした。

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2009年2月23日のニュース