緒形拳さん遺作ドラマ出演者らがコメント

[ 2008年10月8日 06:00 ]

緒形拳さんの告別式に参列した倉本聡氏(左端)、安藤和津(左から3人目)

 緒形拳さんの遺作となった「風のガーデン」の出演者らが7日、そろってコメントを寄せた。脚本家の倉本聰氏(73)は「クランクアップの時、終わったあとすごく明るい顔をしてたのが印象深い。あの“人間たらし”の笑顔にやられっぱなしでした」と回顧。中井貴一(47)は「どうしても信じられない。(先月30日の会見で)背筋をしゃんと伸ばしてさっとお車に乗られたのをお見送りしたのが最後でした」とつづった。

 ドラマの撮影は、4月11日に始まり、9月28日の全キャストによるクランクアップまで約5カ月続いた。緒形さんは4月13日に北海道・富良野で撮入。若松央樹プロデューサーによると、病気は誰にも知らせていなかった。9話では末期がんを患う息子(中井)と久しぶりの再会シーンを収録。倉本氏が「出合い頭の芝居の面白さを出したい」とぶっつけ本番を提案し台本10ページ以上、6~7分に及ぶ長いやりとりを1発で演じた。東京―富良野間を6~7往復したハードスケジュール。若松氏は「疲れていた様子もあったが、仕事への情熱はすごかった。作品を見ていただけないのが何より残念」と悔やんだ。

続きを表示

2008年10月8日のニュース