邦人歌手に「奇跡の子」黒人牧師絶賛

[ 2008年3月3日 06:00 ]

黒人教会「AMEブルッキンズ・コミュニティー」での歌唱後、福原美穂はマーフ牧師夫妻から感謝の花束を贈られて感涙

 4月にデビューする実力派の新人歌手福原美穂(20)が本場のゴスペルに挑戦するため、米ロサンゼルスの黒人教会「AMEブルッキンズ・コミュニティー」の日曜礼拝にゲスト出演した。同所は米大統領選の民主党指名争いでヒラリー・クリントン候補(60)が演説を行った会場。情熱的な歌声に信者たちは総立ちで“MIHOコール”。牧師は「奇跡の子だ」と絶賛した。

 福原が立った「ブルッキンズ…」は、今から220年前に設立された最古の黒人教会の教派「AME」の教会。黒人票を狙ったヒラリー候補は、ここでの演説でカリフォルニア州予備選に勝利し、アーノルド・シュワルツェネッガー州知事も就任時に演説。スティービー・ワンダーやフィフス・ディメンションら多くのスターが歌っている。
 そんな由緒ある場所に初めて響いた日本人の歌声。総勢20人の本場のゴスペルクワイアー(聖歌隊)を従えてのパフォーマンスは、新人離れした堂々たるものだった。
 後半、聖歌隊とおそろいの紫色のローブ姿で登場。約200人の信者たちがけげんな表情で見つめる中、日本でも有名な代表的ゴスペル「Oh Happy Day」を披露。迫力ある歌声に加え、体を揺らしながら全身で歌う情熱的なパフォーマンスに、信者たちも立ち上がってクラップ(手拍子)を鳴らし、踊りだすなど大興奮。
 歌唱後もその熱は冷めず、マーフ牧師が「魔法のような時間を分かち合おう!」と呼び掛けると、信者たちも「歌え!ミホ」と何度もコール。今度は一変して厳かな雰囲気で「アメイジング・グレイス」を歌った。
 自作曲「CHANGE」で4月16日にデビューするのを前に、大好きなゴスペルで腕試しをしたいと思い切って申し込んだ行動力が、夢を現実にした。礼拝後、何度も福原を抱きしめたマーフ牧師は「正直、われわれも最初は戸惑った。しかし、彼女は全身全霊で魂に満ちた歌を見せてくれた。彼女に宿る魂と心優しさ、神が与えた才能は驚くべきものだ。だってきょう来たみんなが開いた口がふさがらなかったじゃないか。必ず最も輝くスターになる」と絶賛。
 参列者全員から抱きしめられた福原は「本当のソウルミュージックを体感できたこの経験を生かし、世界を変えたい。夢はグラミー賞」と感激の涙を何度もぬぐった。

 ◆福原 美穂(ふくはら・みほ)本名同じ。1987年(昭62)6月19日、北海道札幌市生まれ。02年に北海道テレビの街頭カラオケ番組に出ていたのを偶然見ていた音楽関係者がその才能に驚き育成。高校卒業後、地元限定でインディーズ盤を2作発表し、1万枚を売り上げ話題になった。4月16日にソニーからメジャーデビュー。趣味は歌うこと。好きな歌手はアレサ・フランクリン。1メートル65、血液型O。

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2008年3月3日のニュース