桑田ソロライブＦＭ５３局が生中継

　サザンオールスターズの桑田佳祐（５１）が３月２３日に沖縄・石垣島でソロライブを行う。全国ＦＭ連合とＫＤＤＩによるキャンペーンで、民放ＦＭ全５３局が生中継する異例の試み。桑田自身、国内では最南端でのステージとなり「南の島からの生中継をぜひ聴いてみてください」と呼びかけている。

　ライブには、会場となる石垣市民会館に石垣市、竹富町、与那国町の住人ら計約１０００人を招待。アコースティックステージを予定している。

　桑田ライブの過去最南端は、９６年１０月と０３年９月に公演した沖縄・宜野湾市海浜公園。石垣島を選んだ理由について主催者側のＴＯＫＹＯ　ＦＭは「（石垣島で）初めてということで桑田さんのワクワクした鼓動や新鮮な気持ちを伝えられるのではと考えました」と語る。サザンでは「平和の琉歌」（９７年３月）、「神の島遙か国」（０５年７月）などで沖縄を題材にしており、石垣島は桑田も大好きという。

　１０００人しか見られないプレミアム公演だが、ＦＭラジオがバックアップ。ＮＨＫを除く５３局が午後７時から１時間、生中継。全国のＦＭ局が同じ番組を同時放送するのは史上初の試みだ。

　ＦＭチューナーを搭載する携帯電話「ａｕ」との共同キャンペーン企画として、１０代の頃からラジオに愛着を持ち続けてきた桑田にオファー。桑田は「僕の青春時代、新しい音楽を教えてくれるのはいつもラジオだった。５３局が集まって初めて同時生放送ライブにチャレンジするということで、そのステージに立たせてもらうことになった」とのコメントを寄せた。

　インターネット、コンピュータゲーム、ワンセグ、テレビが視聴できるカーナビなどの普及に伴い、若年層を中心にラジオの聴取率が年々、低下。このため音楽番組に強みを持つＦＭ局が、携帯電話で音楽を聴く習慣を定着させたＫＤＤＩと協力し、ライブ放送を手掛けることにした。ＫＤＤＩは、ＦＭラジオが聴ける携帯電話機を０３年１２月に導入、現在は１８００万台に達している。

　桑田は、世代を問わずに人気のあるアーティストとして選ばれた。