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アントニオ猪木さんの“最期の言葉”公開 期待の声は「敵」も「敵がいる限り、いいじゃない」

[ 2022年10月1日 18:53 ]

アントニオ猪木氏(2020年9月30日撮影)
Photo By スポニチ

 1日に心不全のため死去した元プロレスラーのアントニオ猪木さん(享年79)のYouTubeチャンネル、アントニオ猪木「最後の闘魂」が同日、更新された。「最期の言葉」と題した動画は今年9月21日に撮影されたもの。撮影した映像クリエイターの坂田栄治氏によれば、「おそらくここで喋った言葉がファンの皆さんへ向けた最後の言葉」(坂田氏ツイッターより)という。動画内の主な一問一答は以下の通り。

 ――すごいいい部屋に住まれている。景色めちゃくちゃいいですね
 「景色がいいじゃね、生きていけねぇよ」

 ――YouTubeを一生懸命やりたい理由は
 「別にやりたくないよ。やりたくないけどみんな、やればいいじゃんて。欲も何もまったくないんだから、俺。欲がないというのは何の欲もない。金銭欲なのか女なのかいろいろ。生きていること自体が何であるか」

 ――今、どんな毎日を送っているか
 「毎日毎日、この3年近く天井を見上げて話し相手もいない。天井に数あれど、あれを全部数えていて。(木目を数えている?)そのくらいやることもあるようでない。だいたい、見せたくないでしょ、こんなザマを。みんなに見せたくないでしょ、普通は。こういう状況が分かってて、みんなに見てもらって弱い俺を。しようがないじゃん」

 ――Youtubeチャンネルを見た人がたくさんコメントを書いてくれている、猪木さんの姿を見て勇気をもらっている
 「そういうファンもいることを、自分はしっかり分かっていなきゃいけないのかなと思います」

 ――別室で撮影する予定だったが、猪木さんが「ありのままの自分を見てほしいのかな」とここで撮りたいという話を聞いた
 「見てほしいというと、どうもちょっと抵抗がある。誰にも見てもらいたくないよ」

 「舌も回らなくて言葉も…寝ていても舌を動かす練習をしている。もう1つの口の食べる方、こっちがやっぱり胃が小さくなって。おいしいものは本当に全国から初めて取れた何々、珍しい何々、送ってくる。そういうのはね、手をつけないと悪いから。だけど、晩飯は1人で食べるのが一番つらい。(今は誰と食べている?)いないね。たまにいるけど、みんなも忙しい」

 ――今やりたいことは
 「もっともっと世界の環境問題。山ほどあるけど、今手近にやれること、それは世界のゴミを消していくこと。これだけ汚してしまった地球をね、自分たちの手でもう1回きれいに掃除をすべきだと。さらには、世界に向けて猪木しかできないこと『どうだーー』と大きな声が出せる日がもう、すぐそこに来ています。もう俺も80だから、もうそろそろ猪木さん楽にしてくださいと言う人は誰もいないんだよ」

 ――まだまだ猪木さんに先頭を走って欲しいです
 「この声が一番、俺の敵なの。でも、敵がいる限り、いいじゃないですか」

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2022年10月1日のニュース