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拳四朗 V6の喜びかみしめる「気持ちすっきり。いい日を迎えられました」

[ 2019年7月13日 13:00 ]

一夜明け会見で、報道陣の質問に答える拳四朗(撮影・後藤 大輝)
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 ボクシングのWBC世界ライトフライ級王座の6度目の防衛に成功した拳四朗(27=BMB)が快勝から一夜明けた13日、大阪市内のホテルで会見し「無事にKOで勝てて、気持ちはすっきり。いい日を迎えられました」と改めて喜びをかみしめた。

 どんどん距離を詰めてくる同級1位の指名挑戦者ジョナサン・タコニン(32=フィリピン)に対し、いきなりの右で距離を保ちペースを掌握。4回のTKO決着は左の大振りをかわし、カウンターで右ストレートを打ち抜いた。「関西で初めての世界戦で強いところを見せられた。いつものように東京だと(試合会場に)来られない方にも見ていただき、力になった。また関西でやりたい」。京都府城陽市出身で、奈良朱雀高から関西大。地元で存在を強烈にアピールしたことで喜びは増した。

 自身の出番後、メーンで村田諒太(33=帝拳)が王者ロブ・ブラント(28=米国)を2回TKOで破り、WBA世界ミドル級王者の奪還した。「本当に攻めて、攻めてというボクシングで気迫、勝つぞという気持ちが伝わった。会場の盛り上がりも凄くて、スターやなあと感じました」。熱い思いが伝染したようで自身も一層の精進を誓う。目標は具志堅用高が持つ日本人最多の世界王座13連続防衛記録。V6達成で、その半分に到達したものの「13回まで遠いなと思う。でも、それだけ大きい目標があった方がやりがいはある。難しいことをクリアしてスターになりたい」と意気込みを新たにした。

 父の寺地永会長(55)は「目標はあくまで最多防衛記録」と方針が変わらないことを明言した上で「防衛戦の中で統一戦を組めれば」とWBAのスーパー王者・京口紘人(25=ワタナベ)をはじめ他団体王者との対戦機会も探る。きれいな顔のまま試合を終わらせることが多い拳四朗が、今回は右頬を少し赤黒く腫らしただけに「打たせずに打つボクシングを徹底しないと長い防衛記録は難しい」と注文もつけた。

 本人は今後1週間をゆっくり過ごし、2週間後あたりから少しずつ体を動かす考え。「何がしたいか? おいしいものを食べたい。高級な料理で癒やされたい。お肉か、お寿司ですね」とグルメぶりを発揮したい様子。寺地会長は「日頃の節制が大事。我慢もしてほしい。短い期間ならいいけど…」とちょっぴり困り顔だった。

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2019年7月13日のニュース