阪神・中野拓夢「空気にのまれないように」 虎の侍トリオにエール 23年WBCで完全アウェー経験

[ 2026年3月14日 05:15 ]

バットを手に笑顔の中野 (撮影・亀井 直樹)
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 完全アウェーを乗り越えろ――。前回23年WBC優勝メンバーの阪神・中野拓夢内野手(29)が、甲子園での全体練習後、侍ジャパンの一員としてWBCに出場中の坂本、佐藤輝、森下に熱いエールを送った。今後の会場となる米フロリダ州マイアミは、人口の約5割が中南米系。ベネズエラとの準々決勝以降は、相手の応援一色になることが予想される中でも、普段通りのプレーを貫く重要性を訴えた。

 信じている。再び、マイアミの地で世界の頂点に立つ姿を。前回のWBC優勝メンバーである中野は、チームメートの坂本、佐藤輝、森下に対し「何とか、まずは優勝して帰ってきてほしい」と熱い思いを口にした。

 負けたら終わりの一発勝負。1次ラウンドとは全く違う緊張感、雰囲気にいかに早く慣れるかがポイントだ。中野は、自分の経験を踏まえて力説した。

 「(雰囲気が)全く違います。完全アウェーというか、(1次ラウンドと)逆の立場になると思う。その空気にのまれないように」

 23年WBCでは準決勝のメキシコ戦で代走から二塁の守備に入った。決勝では出場機会はなかったが、ベンチで出番に備えるだけでも相当のプレッシャーを感じた。人口の約半分が中南米系であるマイアミでは完全に敵役。同じく前回大会を経験した湯浅も「ストライクを取ると、ブーイングのように太鼓が響いた」と証言する。中野も「吐きそうだった」と当時を振り返ったことがあった。

 阪神では甲子園はもちろん、他球場でも熱烈な応援の後押しを受ける。「普段はずっとたくさんの声援を背に受けて戦っていますけど、アメリカに行ったら逆の立場。押される空気を凄く感じた」。ベネズエラを倒した後も、プエルトリコ、米国、ドミニカ共和国など、マイアミの声援を味方につける強豪と対戦する可能性がある。

 「その中で自分のプレーができれば、こっち(日本)に帰ってきてからも、それ以上のことはない。確実にメンタルも強くなって帰って来られる」。23年に中野は「世界一」を皮切りにリーグ優勝、日本一を経験。同年は最多安打のタイトルにも輝き、24、25年は選手会長としてもチームを支えた。侍ジャパンで頂点に輝き、猛虎の一員としても、さらなる進化を――。そのためにも“あと3勝”の重圧の克服を願っていた。 (鈴木 光)

 ▽23年WBCの中野 主に二遊間のバックアップ要員として日本代表に選出。東京ドームで行われた1次ラウンドでは、韓国戦で右手小指を骨折した正遊撃手の源田に代わってチェコ戦、オーストラリア戦の2試合でスタメン出場。米国での準々決勝以降は、準決勝のメキシコ戦8回に代走で出場。山川の犠飛で生還した。大会成績は5試合で10打数3安打の打率・300、打点なし、2盗塁。

 ≪OP戦3割フィニッシュに意欲≫

 残り7試合となったオープン戦で、中野が3割フィニッシュへ意欲を見せた。ここまで出場7試合で17打数5安打で打率.294。「自分の場合、シーズンとつながっていることがあるので、何とかオープン戦を良い形で終われば、シーズンにも良い形で入っていける。大事にやりたい」と語った。24年のオープン戦では打率.130と苦しみ、シーズンも.232と低迷。昨季はオープン戦が.342と好調で、シーズンも.282の好成績で終えた。「追い込まれてからの打撃もちょっと試したい」と課題を確認しつつ、結果にもこだわる。

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