DeNA6年目・坂本の意欲「来年は“そこ”を黙らせたい」 番長に感謝そして飛躍へ

[ 2025年11月1日 09:00 ]

DeNAの坂本裕哉
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 22年3月27日、横浜スタジアム。本拠地開幕3戦目広島戦で大卒3年目左腕、坂本裕哉が先発した。今季退任した三浦大輔監督の就任2年目。番長に抜てきされての開幕ローテ入りだった。

 今10月末に2軍練習施設「DOCK」で汗を流していた背番号20は三浦前監督への思いを「(三浦監督には)感謝しかないですよ。開幕ローテに入れてもらった。結果が出せずに申し訳ない時期が長かったけど、プロとして投げていけるきっかけを与えてもくれました。三浦さんと(リーグ)優勝したかったです」と口にした。

 その年、坂本は結局0勝5敗、防御率6・19。皮肉なことにプロ6年でワーストの防御率だった。そして、今季。昨季の48試合登板に続き、35試合に登板した坂本は、「そう言えば先発だった」と思い出すことが難しいくらい救援にはまり、定着している。

 それでも自己ベストの防御率2・20を残した昨季から比べ、同3・16と左腕は少し苦しんだ。自身に失点の記録がつかなくても、走者がいる場面の登板でチームに失点を重ねてしまう場面もあった。

 「今年はなかなか登板機会がなくて、課題をつぶしきれなかったシーズンだった」。坂本は対左打者の被打率が今季・310。同右打者が・200。これは特有のデータで、1軍投手コーチ陣もその数字を理解し起用している。それでも登板ごとにSNSを中心に「対左」の成績についてはざわついた。

 「当然(SNSでの話題は)知ってましたよ。僕の中で左が苦手ではないけど数字が残る。だからそういう言われ方をする。来年は“そこ”を黙らせたいですね。ちゃんと右も左も切れるように」。力強く言い切った。

 武器はスプリットチェンジ。右打者の外角に鋭く落ちると打者は空を切る。今季の奪三振率8・03は、昨年の同7・80よりも高い。奪三振数も今季は右17、左16と数字に違いもない。「投げ感はちょっと変わりますが、左からも空振りが取れている。左打者に対しても絶対的な決め球にしていきたい」。その思いこそが「対左」でざわつくネット民を黙らせる糧になる。

 24年の防御率、25年の奪三振率。この数字の融合が、相川新監督の26年に坂本裕哉を飛躍させる。「阪神の石井、及川…、凄かったですよね。優勝するには絶対的な存在がいる。あれだけのパフォーマンスをする。それが来年の自分の目指す“像”だと思います」。

 番長チルドレンから、新指揮官を支える「大人の存在」へ。試合終盤に坂本の投球が光れば光るほど、28年ぶりのリーグVをたぐり寄せる可能性も高くなるはずだ。(大木 穂高)

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