【甲子園】初戦敗退の報徳学園「世代No・1右腕」今朝丸「夏の甲子園に出られたことが一番」

[ 2024年8月12日 05:00 ]

第106回全国高校野球選手権大会第5日・1回戦   報徳学園1―3大社 ( 2024年8月11日    甲子園 )

<報徳学園・大社>4回、力投する報徳学園・今朝丸(撮影・中辻 颯太)
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 報徳学園の最速151キロ右腕・今朝丸は、6回2/3を投げて9三振を奪ったが、8安打3失点と本領を発揮できず初戦で敗れた。初回に3安打1四球で2点を先制され、0―2の7回1死無走者から4連打を許して交代。「目標にしてきた夏の甲子園に出られたことが一番。最後は笑って終わろうかな」。涙をこらえて顔を上げた。

 涙を流したことが野球人生で2度ある。最初は1年前の夏。兵庫大会5回戦で救援したが失点して敗れ、号泣した。「人生で一番悔しかったです」。2度目の涙は甲子園。今春選抜決勝で先発して敗戦投手となり、大角健二監督からは「この景色、覚えとけよ」と言われた。涙を糧とし、初めてたどり着いた夏の甲子園だった。

 新チーム結成時に投手だけで話し合った。「このチームは俺らで勝つぞ」。そこで投手陣のテーマは「導く」に決まった。1981年以来43年ぶりとなる日本一こそ逃したものの、今朝丸、間木歩らが並ぶ全国屈指の投手力で2季連続の甲子園出場に導いた。「(甲子園は)応援されながらプレーができる気持ちのいい舞台でした」。今秋にプロ志望届を提出する予定。泣いて笑って成長した「世代No・1右腕」は、次なる舞台へ向かう。 (河合 洋介)

 ≪視察したスカウトの声≫
 ▼西武・潮崎哲也スカウトディレクター 真っすぐも変化球もポテンシャルが高いから、評価が変わることはない。ウチの高校生での評価は上の方です。

 ▼日本ハム・大渕隆GM補佐兼スカウト部長 賢い投手という印象。いろいろなボールでストライクが取れて、ゲームを壊さない。完成度が高いしプロに入っても大きな支障がない。

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