巨人・戸郷翔征にエースの自覚 次回登板は中5日も志願の9回続投で完封 適時打も放ち「足つりそう」

[ 2024年8月8日 22:21 ]

セ・リーグ   巨人5―0広島 ( 2024年8月8日    東京D )

<巨・広>完封勝利を挙げハイタッチする戸郷(撮影・藤山 由理)
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 巨人の戸郷翔征投手(24)が8日の広島戦(東京D)で今季19度目の先発登板。投げては9回を散発5安打で首位の広島打線を完封し、打ってはセ・リーグ防御率トップの大瀬良から適時打と投打に大活躍してチームを勝利へと導いた。

 最近は慣れない一塁手としての出場が多い大城卓三捕手(31)を自ら指名して7月19日の中日戦(バンテリンD)以来の“トゴタク”バッテリー。初回、1番・秋山を3球連続内角直球で3球三振に斬って取ると、相手先発右腕・大瀬良との投手戦で7回表まで0―0のまま試合が進行した。

 だが、その裏、先頭・大城卓の安打から好機をつかむと、モンテスが先制の適時二塁打。そして、無死満塁では自ら左前適時打を放ち、敵失もあって満塁の走者を一掃(戸郷の打点は1)した。次回は中5日で14日の阪神戦(東京D)登板が控えているため、8回終了後には阿部監督から意見を聞かれたが、続投を志願して最後まで一人で投げ切った。

 戸郷は7月5日のヤクルト戦(神宮)以来34日&4試合ぶりとなる今季8勝目(6敗)。そして今季19試合38打席目での初安打で、適時打は昨年4月26日の阪神戦(甲子園)以来470日ぶりだった。

 試合後、お立ち台に上がった戸郷は「いやもうあの…走りすぎて最後、足つりそうでしたけど。なんとか頑張りました、はい」と7回、安打したあとの敵失で一気に三塁まで走った場面も持ち出してすがすがしい表情。

 投球については「前回ね、甲子園でダメなピッチングをしたんで。反省して挑みました」と1日の阪神戦(甲子園)で5回8安打5四球6失点と乱れて今季6敗目を喫した反省を生かしてのマウンドだったと明かし、ノーヒットノーランを達成した5月24日の阪神戦(甲子園)以来今季2度目の完封には「本当にファンの方の声援のおかげで投げきることができました。ありがとうございました!!!」とスタンドのG党に向かって声を張り上げた。

 首位・広島をホームに迎えての3連戦。初戦は打線がアドゥワにプロ8年目の初完封を許し、前夜の第2戦は延長12回の末3―3の引き分けに終わった。

 「今回の3連戦。初戦、2戦目と悔しい負け方を…」と切り出して「2戦目負けてないですね、すいません!」と即座に謝罪し、スタンドをなごませたエース。それだけこの3連戦に思いが強かったのは明らかで「チームとしては勝てるところを落としてしまったっていうのは凄いあったので。なんとか次の試合に気持ち良く入れるように完封できました!」と笑顔で胸を張った。

 今季初安打が適時打になったことについては「いや、今シーズン、全くヒット打ってなかったんで。あの…満塁で回ってきてちょっとドキドキしましたけど。ヒット打てて良かったです」と安どの表情。

 志願して上がった9回のマウンドは「やってやるぞという気持ちで立ちました」と戸郷。「残り試合も少なくなってきていますし、なんとか投手陣で粘って、勝ちたいと思います。応援よろしくお願いします」とファンに“共闘”を呼びかけていた。

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