広島・新井監督「ナイスゲーム」 野間&小園の執念打で8回一気に3得点 延長ドローで2差キープ

[ 2024年8月8日 05:45 ]

セ・リーグ   広島3―3巨人 ( 2024年8月7日    東京D )

<巨・広>8回、2点打を放つ小園(撮影・島崎 忠彦)
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 広島は7日の巨人戦を今季5度目の引き分けで終えた。2点を追う8回に野間峻祥外野手(31)の中前適時打で1点を返し、なお1死満塁から小園海斗内野手(24)が右前適時打を放ち、一挙3得点で逆転した。直後の8回に同点を許し、勝ちきれなくても終盤の粘りが光り、2位・巨人との2ゲーム差を守った。

 7回まで沈黙していた打線が0―2の8回に反撃を開始した。口火を切ったのは野間だ。1死一、二塁でグリフィンに2球で追い込まれてから粘り、5球目の外角低めスプリットを泳ぎながらもバットに当てて中前適時打を放った。

 「三振だけはしたくなかった。とにかく前に飛ばそうと思っていたら、たまたま良いところに飛んでくれたので良かった」

 必死の思いが最高の形となった。7回まで毎回12三振を奪われるなど攻略の糸口さえ見つからない大苦戦。野間も1、6回に計2三振を喫していた。少ない好機で得点につなげ、難敵左腕をマウンドから引きずり降ろした。

 代わったケラーから堂林が四球を選んでつなぎ、満塁機で小園が応えた。150キロ中盤の直球で攻められ、カウント2―2から初めて来た122キロカーブに必死に合わせて右前へ運び、一時逆転の2点打を放った。

 「正直(カーブは)待っていなかった。浮いてきたのは、投げた瞬間分かったが、そこからは覚えてない」

 4日の中日戦から3試合連続の適時打。7回までの散発4安打から一転、この回だけで5安打を集めて3点を奪った。

 流れを引き寄せたのは7回の守備だ。1死満塁のピンチで坂本の三直を小園が好捕し、飛び出していた三走・ヘルナンデスを確認した瞬間に三塁ベース目がけて頭から突っ込んだ。判定はアウト。巨人・阿部監督がリクエストでも覆らなかった。ピンチの後にチャンスあり――。打線が終盤に見せた粘りに新井監督もうなずいた。

 「ナイスゲームだった。いい投手から1回ひっくり返せたというのは、いい攻撃だった」

 8回に追いつかれた後は延長12回を戦って、4時間30分の激闘の末5度目の引き分け。勝利はつかむことができなかったが、首位に立つ現状を踏まえれば、前向きな引き分けだった。(長谷川 凡記)

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