阪神・村上 セ界最高昇給率に満面の笑み「いい評価をしていただいた」巨人キラー継続でアレンパ導く!

[ 2023年12月11日 05:15 ]

球団史上最高アップ率で契約更改した阪神・村上がサンタ姿で淡路島ポーズを見せる(撮影・岸 良祐)
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 阪神・村上頌樹投手(25)が10日に兵庫県西宮市内の球団事務所で交渉し、6000万円増の年俸6700万円で契約を更改した。857%増は昨オフの湯浅の840%を超えてセ・リーグ最高を更新し、プロ野球では歴代3番目。防御率1.75で初タイトルを獲得し、MVP&新人王に輝くなど、18年ぶりリーグ優勝と38年ぶり日本一への貢献が認められた。大幅増にも慢心はなく、巨人キラーの継続と背番号41の定着を目標に掲げた。(金額は全て推定) 

 阪神・村上は少し照れ気味に大幅昇給を明かした。

 「推定年俸が今までが低かった。球団の最高アップ率、去年の湯浅を更新させてもらった。いい評価をしていただいた。(湯浅は)“1年で塗り替えられて悔しい”と言っていた。(湯浅が)年下なので良かった」

 750万と伝わっていた今季年俸が実は700万円。6000万円増は率にして857%アップとなり、昨オフの湯浅の840%を超え、セ・リーグ記録を更新した。

 プロ野球全体でも10年の福盛和男(1036%=楽天)、95年のイチロー(900%=オリックス)に次ぐ歴代3番目に躍り出た。入団から0勝で終えた過去2年間から一転、プロ初勝利を含む10勝(6敗)を挙げるなど、3年目の開花は年俸にも反映された。

 契約更改を控えた朝、メジャー球界では大谷が10年総額7億ドル(約1015億円)でドジャースと合意したニュースを目にした。「桁すげえなって…。自分も、その金額(をもらったと)言うか迷いましたけど、やめときました」。笑顔で“脱帽”しつつ、「憧れるのはダメなんで。そこはないです」と真顔で大谷本人のフレーズを用いて、さらなる飛躍を見据えた。

 目標に掲げる2年連続の最優秀防御率のため、まず焦点を当てたのが巨人との開幕カードだ。幼少期から虎党として「伝統の一戦」の重みを知る。

 「開幕投手というか、開幕ローテに入れるように。巨人戦はそこまで打たれていないので、いいイメージで入れる」

 今季は2度の先発で1勝0敗、計13回を自責0で圧倒。特に今季初先発で7回完全の快投を演じた4月12日には初対決した智弁学園の先輩・岡本和から直球で空振り三振を奪い、「やれる、真っすぐが良くなった」と自信を深めた。

 背番号41で真のエースへ成り上がる決意も明かした。「入団してから最初にもらった番号なので大事にしたい。41番は村上と覚えてもらえるように…と一番思っている」。自らの少年時代には藤川球児の22番に憧れたように、今度は41番が子供たちの目標になる未来を思い描いた。(阪井 日向)

 <村上に聞く>
 ――昇給分の使い道は。
 「まだ何も考えていない。落ち着いてから買い物は考えたい。(1人暮らしで欲しい家具は)全部そろった。部屋の中も奇麗になったので良かった」

 ――子供たちにも夢を与える大幅増だ。
 「身長(1メートル75)はそこまで高くない。そういう子たちに、身長が高くなくても頑張ればできるところを見てもらえれば…」

 ――来季目標のタイトルは。
 「防御率は一番獲りたいタイトルなので、2年連続で狙えるように。防御率はさらに良くなると思うので、求めていきたい」


 ――日本シリーズも含めてオリックス・山本と3度投げ合った。
 「ピンチでの威圧感、ピンチと思わせない投球。自分もそうなりたいと思って見ていた。ここという場面でのギアチェンジをできたら」

 ――山本の今季防御率1.21を超えたい。
 「そうですね。無駄な本塁打や失投があった。そこがなければ、今年も、もっと良くなっていた。低くしていきたい」

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