広島・中村貴は目下、打撃フォーム改造中 バイブルは阪神・近本「間もあるし、四球を取れる打者」

[ 2023年11月11日 06:15 ]

広島・中村貴
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 広島・中村貴浩外野手(23)が10日、秋季日南キャンプで打撃フォームの改造を図っていることを明かした。5年連続100安打以上をマークしている阪神・近本を参考に足を高く上げ、球を待つ時間を長くする打法に挑戦中。今季は支配下を勝ち取り、1軍デビューを果たしたが、来季は持ち前の長打力とともに確実性を兼ね備え、飛躍を期す。

 シーズン終了後に今季の課題を洗い出した中村貴は、即座に新境地を探った。そしてたどり着いたのは、打撃フォーム改造だった。

 「来年、結果を出すためにどういう打撃フォームでいこうか考えながらやっている。タイミングの取り方、バットの出し方など課題を持ってやっている」

 昨年の育成ドラフト2位で入団し、今年5月に支配下登録を勝ち取った。5月19日阪神戦で1軍デビュー。ただ結果としては15試合出場で打率・176、0本塁打、3打点に終わった。その悔しさを糧に、今秋から打撃の確実性を高めていくことを目標に掲げた。お手本としたのは、日本一に立った阪神の切り込み隊長だ。

 「特に近本さんとかを見たりしている。間(ま)もあるし、四球を取れる打者。僕は打つときにポイントが前だったんですけど、今は(ポイントを)後ろにして、球を引き寄せて、変化球にも止まれるようにやったりしている。(近本さんのように)やってみようかなと思う」

 改善策を求めたのは入団から5年で通算773安打を積み重ねた近本の打撃フォームだった。投手の投球前から足を高く上げ、その状態でタメをつくるため、ボールを見られる時間が長いのが特徴。その特性がボール球や変化球の見極めにつながり、好球必打を可能とする。結果、確実性の向上に直結するというわけだ。ボールの見極めができれば、今季1つだった四球数の増加も見込める。打つだけでなく、今季67四球を選んで出塁率・379もマークした“近本打法”を参考にしつつ、試行錯誤を続ける。

 「僕は後ろ(テイクバック)が大きくなる癖がある。それで甘い球をミスショットすることが多かったので、スムーズにバットが出るようにやっている」

 打撃フォーム改造に加え、今秋キャンプでは約2メートルのパイプをバットに見立て、素振りする“珍トレ”を導入。上半身と下半身の連動を意識して、体の軸がぶれないスイングの確立を心がける。

 「外野陣もいい選手ばかりなので、そこに負けないように。自分のやることをやっていきたい」。2年目は一気に、外野の一角を奪いにいく。 (長谷川 凡記)

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