DeNA・石田 二刀流で自ら援護!先制V打&5回零封 虎キラーの意地見せた

[ 2023年7月14日 05:25 ]

セ・リーグ   DeNA4-0阪神 ( 2023年7月13日    甲子園 )

<神・D>5回1死二、三塁、石田は中前に先制の2点適時打を放つ。投手村上(撮影・北條 貴史)
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 DeNAは13日、阪神戦に4―0で勝利し、首位相手の同一カード3連敗を阻止した。先発の石田健大投手(30)が5回3安打無失点に封じ、打っては決勝打となる先制の2点中前打。投打にわたる活躍で4月18日以来の今季3勝目を挙げた。このカードは開幕から13試合続けて主催球団側が勝利する「内弁慶シリーズ」となっていたが、DeNAが初めて敵地で勝利し、2ゲーム差に縮めた。

 虎キラーの意地だった。石田が今季初の甲子園で持ち味を発揮した。初回先頭の森下に左翼線二塁打を浴びるも、1死一、二塁から4番・大山を遊ゴロ併殺打に封じて無失点。4回も先頭の小野寺に左翼線二塁打を許したが、後続は抑えた。

 投球からリズムに乗った左腕は、バットでも魅せた。8番の山本がバントで送って、迎えた5回1死二、三塁での第2打席。カウント1―1から村上の真ん中高め直球を、打者顔負けのスイングで中前へはじき返した。先制の2点打。緊迫した投手戦の膠着(こうちゃく)状態を抜け出す快打は、結果的に勝利打点となった。5回3安打無失点の本業と投打二刀流の大暴れで、4月18日の巨人戦以来3カ月ぶりの3勝目をつかんだ。

 「ここまでも自分の状態が悪いわけではなかった。でも今日は特にストライクゾーンで勝負することができた。(勝利打点は)前に飛ばそうと思って、最高の結果になった」

 3月31日、京セラドームでの阪神との開幕戦。石田は昨季7勝のうち3勝を阪神から挙げた相性も買われ、三浦監督から5年ぶり3度目の開幕投手に指名された。だが4回5安打4失点と振るわず敗戦投手。その後、このカードは前日まで13試合も主催球団が勝ち続ける「内弁慶シリーズ」となった。始まりとなった左腕が、連鎖に自ら終止符を打った。「よく踏ん張って投げたし、よく打ちましたね。これで(敵地で)連敗と言われなくなる」と三浦監督も阪神戦敵地初勝利を喜んだ。

 首位との直接対決3連戦3連敗を阻止し、1勝2敗で終えた。阪神とのゲーム差を2に戻した。「大事な試合で投げさせてもらえることに喜びを感じ投げた。もっとこれから取り返していく」。正念場で示した開幕投手の意地が、25年ぶりリーグ制覇に望みをつないだ。(大木 穂高)

 ≪虎と2差 首位ターンいける!?≫石田(D)が決勝打を放ち、今季3勝目。DeNA投手の勝利打点は4月6日巨人戦の東(三犠打)以来で石田はプロ初のV打となった。また、石田は阪神戦通算7勝7敗だが、22年以降は4勝1敗と好成績を残している。なおDeNAは首位・阪神とのゲーム差を2に縮め、前半戦首位の可能性を残した。DeNAの首位ターンは64、98、15年と過去3度あるがどうか。

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