ロッテ・森 プロ6年目で初白星!育成出身23歳「やっとスタートできた」

[ 2023年4月20日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ4-3日本ハム ( 2023年4月19日    エスコンF )

<日・ロ>ウイニングボールを手に笑顔で吉井監督と写真に納まる森(左)(撮影・高橋 茂夫)
Photo By スポニチ

 1点差の9回。ロッテ・沢村が1死一、三塁のピンチをしのぐと、祈るように見つめていた森の表情が一気に緩んだ。5回1/3を5安打2失点でプロ6年目の初勝利。「ハラハラしましたけど、みんながつないで勝ちを持ってきてくれたのでうれしい」と笑った。

 立ち上がりは緊張から走者を背負う投球となったが、2回1死一、二塁を最少失点で切り抜けると、3回以降は3イニング連続3者凡退。昨季の1軍で最速149キロだった直球は151キロまで伸び、スライダー、フォークなどの変化球を交えた打たせて取る投球がさえた。

 育成2位での入団。プロ生活はリハビリから始まった。そんな右腕には2つの転機がある。21年春季キャンプでベテランの美馬に師事。フォークを教わり改良したことで、同年は2軍で10勝を挙げて支配下を勝ち取った。

 プロの厳しさを改めて知ったのは、2度目の登板となった昨年8月7日の西武戦。プロ初先発したが、4回7失点に沈んだ。「このままではいけない。どれだけ野球にのめり込めるか」。美馬や石川の動画やデータなどを見て、抑えるために何が必要かを自ら研究するようになった。

 ウイニングボールは感謝の気持ちを込めて宮崎の両親に送る。森は「やっとスタートできた。今日をきっかけに飛躍のシーズンにしたい」と誓った。(大内 辰祐)

 ◇森 遼大朗(もり・りょうたろう)1999年(平11)4月22日生まれ、宮崎県都城市出身の23歳。1メートル80、87キロ。血液型A。父とのキャッチボールをきっかけに小4から本格的に野球を始め、五十市中3年時には宮崎県選抜に選出された。都城商では2年秋からエース。3年夏は県大会4強。17年育成ドラフト2位でロッテに入団し、21年にイースタン・リーグで最多勝を獲得して支配下契約を結び、背番号62に変更。

 ☆初記録 1軍初登板は22年7月30日のオリックス戦で1回無失点。杉本裕太郎から初三振を奪った。初先発は同年8月7日の西武戦で4回7失点で初黒星。

 ☆好き マイブームは実家から送られてくるリンゴ酢の炭酸割り。好きなブランドはユニクロ。お気に入りのアーティストはWANIMA、RADWIMPS、ポルノグラフィティなどで入場曲はWANIMAの「眩光」。

続きを表示

2023年4月20日のニュース