方針転換!?データ分析で黄金期を築いたアストロズが叩き上げのスカウトをGMに抜擢

[ 2023年1月27日 12:12 ]

アストロズの本拠地、ミニッツメイド・パーク(AP)
Photo By AP

 ヒューストンクロニクル紙のチャンドラー・ローム記者が26日(日本時間27日)、アストロズがデーナ・ブラウン氏(55)をGMに採用したことについて報じている。

 ブラウン氏は元マイナーリーガーで、その後パイレーツ、エクスポズ/ナショナルズ、ブルージェイズ、ブレーブスなどで31年間スカウトとしてキャリアを積んだ叩き上げ。過去4年はブレーブスでアマチュアドラフトを担当、22年の新人王マイケル・ハリス外野手と、投票で2位だったスペンサー・ストライダー投手らを指名していた。「球界に33年間いた。野球が知っていることのすべてだし、人生そのもの」と話している。

 アストロズは2011年12月以降、ジェフ・ルーノウやジェームズ・クリックといったアイビーリーグ出身で、野球経験がない、アナリティック(データ分析)のエキスパートがGMになり、黄金時代を築いてきた。しかし大学時代に投手として活躍したジム・クレインオーナーは考え方の違いから、22年にチームを世界一に導いたクリックGMと袂を分かち、新しいGMを探していた。

 クレインオーナーは100%方向転換するわけではないと説明する。「アナリティックをやめたりはしない。うちのデータ分析部門はとても優秀だからね。ブラウンGMはアナリティックにも精通している。でも我々が気に入っているのは彼の選手を評価する能力と経験、そして人脈だ」と説明する。ブラウンGMも「データ分析はパズルの中でとても重要。全てを比較検討することでミスを減らせる。でも最後は野球は人間のやること。どうすればより良い選手に育てられるか、長期の契約延長を与えて良いのかどうかは、人間としての部分を考慮する」と話している。

 このオフは、クレインオーナーが自らFA選手獲得の陣頭指揮を取った。殿堂入りのジェフ・バグウェル氏、レジー・ジャクソン氏らがアドバイザーで、影響力があった。ローム記者は「果たしてブラウンがGMとしてどれくらい権限を保てるのだろうか」といぶかっている。

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2023年1月27日のニュース