ソフトB・牧原大、来季は「脱ジョーカー」 GG賞にユーティリティー部門新設熱望も中堅で定位置奪取だ

[ 2022年12月24日 05:00 ]

ジョーカーを卒業と破るソフトバンク・牧原大(撮影・中村 達也)
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 ソフトバンクの牧原大成内野手(30)が23日、ペイペイドーム内の球団事務所で契約更改交渉に臨み、3500万円アップの年俸8000万円プラス出来高払いでサインした。今季は内外野をこなす「ジョーカー」と呼ばれた活躍で、規定打席に届かないながらも打率・301をマーク。12球団屈指の万能選手はゴールデングラブ賞にユーティリティー部門の新設を熱望した。(金額は推定)

 倍増に届かない来季年俸8000万円でサインした牧原大は、会見の最後に自ら切り出した。「ユーティリティー部門でもゴールデングラブ賞をつくっていただけたらうれしい。ユーティリティープレーヤーが凄く増えてきているので、選手たちのモチベーションになる」。複数ポジションを高いレベルでこなした自負を持って熱弁をふるった。

 12年目の今季は自己最多の120試合に出場し、規定打席にわずか2打席足りなかったが、打率・301をマーク。6本塁打、42打点、13盗塁の活躍を見せた。二塁、三塁、遊撃、中堅の4つのポジションを守りながらの活躍を藤本監督は「ジョーカー」と呼んで重宝した。ただ、オフのゴールデングラブ賞の投票では各部門ともに0票だった。

 複数ポジションを守る選手には、試合前の準備など数字では示せない苦労がある。大リーグのゴールドグラブ賞では今年から「ユーティリティー部門」が新設された。牧原大は「(日本でも)つくっていただけたらもっと頑張れる。球界全体として新しい取り組みをすることで(選手は)新しい目標ができる」と語った。

 来季は背番号が36から変更となり、今季限りで現役引退した明石健志2軍打撃コーチがつけていた8になる。「僕の中では(明石コーチは)元祖ユーティリティー。8をしっかり自分のものにできるように」。掲げているテーマは“脱ジョーカー”。複数ポジションをこなせる特長を消すつもりはないが、好守を連発してきた中堅のレギュラーを自分だけのものにするつもりで臨む。「一つのポジションで勝負する緊張感を持っていきたい」と決意をにじませた。 (森 寛一)

 ≪千賀に米招待リクエスト≫牧原大は大リーグ・メッツ移籍が決まった千賀に「球場に招待してほしい。飛行機代から何から千賀持ちで」と冗談を交えてリクエストした。10年ドラフトの育成4位が千賀、同5位が牧原大、同6位が甲斐だった。「千賀はいなくなるけど、拓也(甲斐)、牧原がしっかり引っ張ってると言われることを目指して頑張っていきたい」と表情を引き締めて話した。

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2022年12月24日のニュース