日本ハム・加藤貴 際立つ制球力!72年ぶり更新 9イニング平均与四球0.67

[ 2022年12月24日 06:00 ]

日本ハム・加藤貴
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 【データで振り返る22年12球団記録レビュー】さながら精密機械のようだ。日本ハムの加藤貴が今季与えた四球は147回2/3を投げてわずか11。シーズン規定投球回以上の投手では38年秋の田中実(名古屋)、50年野口二郎(阪急)の各14与四球を塗り替えるプロ野球新記録を達成した。9イニング換算の与四球率も0・67で前記野口の0・69を72年ぶりに更新。今季パ・リーグ全体の与四球率は2・96(50年は2・86)となっており、制球力の良さが分かる。

 今季は自己最多の8勝をマーク。防御率は2・01でリーグ3位につけた。規定投球回以上でシーズン17与四球以下は14人いるが、防御率、順位とも加藤貴の数字がベストだ。また、今季は延べ564人の打者と対戦し、カウント3―0となったのは10人。ストレートの与四球は6月12日中日戦の6回ビシエド、9月26日楽天戦の1回浅村と2人だけだった。さらに先発で6回以上を投げた19試合のうち、カウント2―0(初球、2球目ともボール)が一人もなしが3試合あった。

 こうした結果、今季満塁のピンチは2度しかなかった。昨年も1度だけだったが、2リーグ制後、規定投球回以上の投手で満塁機が2度以下は今季の加藤貴が11人目(12度目)。1人で2度は初めてだ。18年9月18日西武戦からは452イニング連続押し出し四球0を継続中。絶妙の制球力を武器にどこまで伸ばすか注目したい。(記録課・宮入 徹)

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