ソフトB・藤本監督 超万能助っ人アストゥディーヨ“第3の捕手”いける! 甲斐&嶺井2人制でベンチ厚み

[ 2022年11月16日 05:00 ]

メジャーでも捕手を経験しているアストゥディーヨ(ゲッティ=共同)
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 秘策は外国人捕手!? ソフトバンクの藤本博史監督(59)は宮崎秋季キャンプのオフ日だった15日にオンライン対応。新外国人選手として獲得が確実となっている超万能野手のウィリアンズ・アストゥディーヨ内野手(31)を第3捕手に据える構想を一足早く明かした。メジャー2球団で遊撃以外の8ポジションを守った助っ人に万が一の女房役としても期待をかける。

 藤本監督は興奮気味に、来季の獲得に向けて合意間近とみられる超ユーティリティー助っ人を第3の捕手としての候補に挙げた。

 「(プレー)映像を見た。ショート以外は全部やってる。サードが一番合っているけど、あれが第3の捕手でできるなら。(元捕手)栗原もいるし困ったときは大丈夫かな」

 身長1メートル75、体重100キロ超と、ぽっちゃりした体形だが、それでも動けて守れるのがアストゥディーヨ。ツインズとマーリンズで遊撃手以外8つのポジションを経験。18年に26歳でメジャーデビューした苦労人は、的確なスローイングを売りに通算53試合で女房役も務め、守備率は・997。投手とのコミュニケーションなどの問題でNPBに「外国人捕手」は定着しなかったが、このベネズエラ人ならば歴史を塗り替える可能性はある。

 正捕手争いは大本命の甲斐と、DeNAからFAでの入団が確実となっている嶺井のバトルが基本線。アストゥディーヨにこの2人に続く「第3捕手」を任せられれば捕手2人制で、攻守においてそれ以外のベンチ入りメンバーを強化できる。

 藤本監督の構想はどんどん、膨らんだ。「思い切った策もいけると考えられます」。それ以上は多くは語らなかったが、先発マスクやリードされた展開などでメジャー通算打率・267、16本塁打、70打点。588打席で三振数は28と「三振しない男」と呼ばれたアストゥディーヨを「捕手起用」すれば、強力の上に「超」のつく打線も可能となる。

 本線は一塁手起用だ。本命の中村晃を競わせる考えで「正木、リチャード、どこでも守れるアストゥディーヨは(基本は)ファーストで考えています。うまくバランス見て、競争してもらおうかなと」と指揮官。メジャーでの最多出場は三塁だが、そこは栗原、野村大、ガルビスらが争う激戦区。一塁手兼捕手が、一番、チームに適合するとの考察だ。

 万能な女房役候補として、巧打者として。攻守でV奪還の使者として、最終合意を前にして期待は大きい。(井上 満夫)

 ◇ウィリアンズ・アストゥディーヨ 1991年10月14日生まれ、ベネズエラ出身の31歳。フィリーズ、ブレーブスなどを経てツインズに在籍した18年に26歳でメジャーデビュー。メジャー通算190試合で打率.267、16本塁打、70打点。愛称は「Tortuga(亀)」。遊撃以外の内外野での出場が中心だが、投手、捕手としての出場もある。1メートル75、102キロ。右投げ右打ち。

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