大阪桐蔭3冠 松尾「持ってる」高校最後の試合でホームラン 史上初の4大会弾

[ 2022年10月6日 06:00 ]

栃木国体 決勝   大阪桐蔭5―1聖光学院 ( 2022年10月5日    宇都宮清原 )

<大阪桐蔭・聖光学院>5回、ソロを放ち、ガッツポーズする大阪桐蔭・松尾(撮影・木村揚輔)
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 決勝が行われ、大阪桐蔭が聖光学院を下して18年以来、4度目の優勝を飾った。過去3度は雨天のため決勝戦が行われないなど、複数校が優勝扱いとなっており、単独では初となった。「3番・捕手」で今秋ドラフト1位候補の松尾汐恩(3年)が高校通算38号となるソロ本塁打を放つなど4打数3安打と打線をけん引した。

 大阪桐蔭最強世代の最強打者は、高校最後の試合でも伝説をつくった。松尾が5回1死無走者で左中間へソロ本塁打。史上初となる1年間での高校全国全4大会弾を記録(神宮2本、選抜2本、選手権2本、国体1本=計7本塁打)し神宮大会、選抜との3冠獲得と同校初の国体単独優勝に花を添えた。

 「“持ってる”んじゃないかなと思いました。(高校)最後の試合ということで、自分の中では一番うれしいホームラン。3年生20人でたくさんのことを乗り越えてきた。笑って終われた。いい3年間でした」

 初球、高めに浮いたカーブを逃さずフルスイング。打った瞬間にアーチを確信し、一塁を回ったところでガッツポーズも飛び出した。初回は左前打で先制点を演出。高校最終打席となった7回も左前打を放って4打数3安打と大暴れした。エース右腕の川原嗣貴(3年)を1失点完投の好リードでけん引。ウイニングボールを自らのミットに収め、歓喜の輪に飛び込んだ。

 20日には上位指名が予想されるドラフト会議が控えている。試合後には大会運営に携わった地元の女子高生にせがまれ、黄色い声援とともに記念撮影。22年の高校野球を席巻したスターの一人は「不安もあるんですけど、やるべきことをやって指名を待ちたい。チームを勝たせられる、勝つために求められることをできる選手になりたい」と次のステージへ視線を向けた。(北野 将市)

 ◇松尾 汐恩(まつお・しおん)2004年(平16)7月6日生まれ、京都府精華町出身の18歳。川西小1年から精華アトムズで野球を始め、精華中では京田辺ボーイズに所属。大阪桐蔭では1年秋からベンチ入りし、2年春から3年夏まで4季連続で甲子園出場。今秋のU18W杯でベストナインに相当するオールワールドチームの捕手に選出。1メートル78、76キロ。右投げ右打ち。

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