巨人 くじ11連敗中でも“クジ”けない!高松商・浅野のドラフト1位指名を公表

[ 2022年9月29日 05:30 ]

高松商の浅野翔吾
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 巨人は28日、東京・大手町の球団事務所でスカウト会議を行い、10月20日のドラフト会議で、高松商(香川)の浅野翔吾外野手(17)を1位指名する方針を固めた。高卒外野手の1位指名となれば球団史上初。今夏甲子園で3本塁打を放つなど、高校通算68本塁打を誇る大砲は、今ドラフトで最大の目玉。競合覚悟で将来のスター選手を指名する。

 12球団のトップを切っての「公表」に、本気度が表れていた。約3時間のスカウト会議を終えた巨人・大塚淳弘球団副代表は「1位は間違いなく将来性でいきます。くじ引きになるんでしょうけど」と、将来のスター候補の野手を指名する方針を明かした。

 名前こそ明言しなかったが「U18メンバー?そう。もう、隠してもしょうがないから。“あ”から始まる選手?そう。それでいきます」と、今ドラフトの目玉である高松商・浅野翔吾と認めた。1メートル71と小柄ながら、今夏甲子園で3本塁打。高校通算68本塁打の大砲は、将来性十分。大塚副代表は「体は小さいですけど、三拍子そろってパンチ力もあるし、右にも打てる。足も速い。将来、スーパースターになるような素材だと思っています」と高く評価した。高卒外野手の1位指名となれば球団史上初となる。

 巨人は9月に米国で行われたU18W杯に、担当の岸敬祐スカウトを現地まで派遣。水野雄仁スカウト部長は、昨年のドラフト1位・大勢も担当していた同スカウトに「縁起がいいのかなと思って」とニヤリ。国際大会では木製バットで本塁打を放つなど対応力を見せており「早いうちにもう出られるんじゃないかなという期待感もあります。右の吉田正(オリックス)になってほしい」と1メートル73ながら球界を代表するスラッガーを引き合いに出した。

 球団としてはドラフトでは昨年の隅田(西武)まで、抽選は11連敗中だが、大役は原監督に託す方針だ。20年の佐藤輝ら、近年はドラフト前日に公表することはあったが、ドラフトまで約3週間の時点での早期の「公表」は、他球団へのけん制の狙いもある。それだけほれ込む逸材。「俺、名前は言ってないからね」と大塚副代表は最後まで「浅野」とは口にしなかったが、運命の「10・20」へ、巨人が大きな決断を下した。

 《他球団も上位候補に》浅野については各球団が上位候補としてリストアップしている。日本ハムは8月26日に行ったスカウト会議で、日体大の二刀流・矢沢ら1位候補の12選手に浅野も残している。また、楽天・石井監督兼GMも「パンチがある。小柄だけどスイングも大きくて良い打者」と高く評価し上位候補としてリストアップしていることを認めた。広島も8月のスカウト会議で、近江・山田とともに高評価していることを明かした。

 ◇浅野 翔吾(あさの・しょうご)2004年(平16)11月24日生まれ、香川県出身の17歳。屋島小3年から野球を始め、屋島中では軟式野球部に所属して3年時に全国大会8強。U15日本代表に選出。高松商では1年夏の県独自大会から出場し、2、3年夏に甲子園出場。50メートル5秒9、遠投110メートル。1メートル71、86キロ。右投げ両打ち(左は下手投げなど変則投手時)。

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