オリ・由伸 プロ初の満塁弾浴び7失点も中嶋監督心配なし「昨年も5月悪くて、そこからじゃないですか」

[ 2022年5月4日 05:30 ]

パ・リーグ   オリックス3-7ソフトバンク ( 2021年5月3日    ペイペイD )

<ソ・オ>由伸まさか…。6回、柳田に自身初となる満塁本塁打を打たれた(撮影・岡田 丈靖)             
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 両膝に手を付いてうつむいたまま、しばらく動けない。まさかオリックス・山本のこんなKOシーンを見ることになろうとは…。3―3の6回1死満塁。柳田に対しカウント2―2から投じた7球目、この試合124球目となる153キロ真っすぐを左中間席へ運ばれた。

 「チームが同点に追いついてくれたのに、粘り切れず悔しいです。今日はそれしか言えることがありません」

 エースとしての責任感から、コメントには申し訳なさがにじんだ。5回2死から連続四球を出すなど制球が定まらなかった。フォークもカーブも思うように決まらず組み立てにも苦しんだ。満塁の2―2でボール球は投げたくない。引き出しの多さ、修正力の高さも武器の一つだが、強打者の柳田に7球のうち、6球目の真っすぐで勝負せざるをえないほど、この日は追い込まれていたのかもしれない。最後は狙った内角ではなく、シュート回転して真ん中へ入った一球を痛打された。

 プロ初の満塁被弾だった。7失点は自己最多。被安打10も、イニング途中の降板も昨年5月5日の西武戦以来。昨年5月28日のヤクルト戦からの22試合連続クオリティースタートも途切れた。

 今季2敗目。ソフトバンクには4月19日に続く連敗で、同じチームに連敗するのは自身初めて。今年の山本は無双状態ではないのだろうか。中嶋監督は首を横にふる。「人間ですから。機械じゃないんで。そんなにアホみたいに心配はしていないですよ。昨年も5月悪くて、そこからじゃないですか」。それでも打たれたことが大ニュースになるくらい衝撃的な一戦だった。(畑野 理之)

 《自己ワースト10被安打 連続QSは22試合でストップ》山本(オ)がプロ初の満塁被弾。柳田に被弾は20年8月11日の2回に2ランを打たれて以来通算2本目。満塁での対戦は今回が初めてだった。昨季は20打数1安打。初対戦の今季も5回の第3打席まで無安打で、通算対戦成績は49打数9安打10打点の被打率・184。柳田が50打席以上対戦した投手の中では唯一の被打率1割台だっただけに不覚を取った。10被安打は昨季5月5日の西武戦に並ぶ自己ワースト。7失点は自己最多で昨季5月19日のロッテ戦ほか、過去2度の6失点を更新。自責点6で、18連勝が始まった昨季5月28日ヤクルト戦から続いていたクオリティースタート(先発6回以上、自責3以下)が22試合で途切れた。

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2022年5月4日のニュース