鈴木啓示氏　巨人に左打者並べられ、むしろ強気に攻められた阪神・青柳　4回の丸＆岡本和連続K斬りは完璧

セ・リーグ   阪神3－2巨人 （ 2022年4月29日    東京D ）

鈴木啓示氏
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　【鈴木啓示　視点】阪神・青柳に対して巨人は左打者を7人並べた。坂本、外国人を外し、野手の右打者は岡本和だけ。確かに左打者が有利というデータはあるが、投手が受ける印象はまた違う。相手が自分を嫌がっているという事実は、気持ちの上で優位に立てる。私の現役時代も青柳とは逆に右打者を並べられたが「ならば思いきって投げるだけ」と強気でいけた。青柳もおそらく同じ意識だったと思う。

　それが表れたのは4回無死一、二塁での投球だ。苦手にしていた丸を外に沈むシンカーで、岡本和は外角スライダー。ともにボールを振らせて連続空振り三振。完璧な投球だった。疲れが出てくる3戦目先発でもエースの自覚と責任感を発揮して、3戦3勝は見事だ。投打の軸が働き、手応えある勝利だ。（スポニチ本紙評論家）