エンゼルス・マドン監督の歴史的奇策 「負けている場面の満塁で敬遠」は141年ぶりだった

[ 2022年4月16日 16:48 ]

エンゼルスのジョー・マドン監督
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 エンゼルスの大谷翔平投手(27)は15日(日本時間16日)、敵地グローブライフフィールドでのレンジャーズ戦に「1番・DH」で先発出場。初回の第1打席で今季1号本塁打、第3打席では豪快ツーランを放ち、1試合2発をマーク、5打数2安打で打率・206とした。チームは9―6で勝利し、4勝4敗の勝率5割となった。

 この試合でジョー・マドン監督の「満塁からの申告敬遠」が大きな話題を呼んだ。2―1の1点リードで迎えた4回裏、レンジャーズに2点適時打で逆転を許し、なお1死満塁の場面で、打席に打率3割超えの2番シーガーを迎えると、エンゼルスのジョー・マドン監督は申告敬遠。1点を許した。続く3番ガーバーに犠飛、その後ボークで2点を失ったが、「負けている場面の満塁での敬遠」という大胆すぎる戦術は極めて珍しい。その後、エンゼルスは5回に大谷のこの日2本目の本塁打などで5得点して逆転した。

 マドン監督はレイズ時代の08年8月17日レンジャーズ戦で7―3の9回2死満塁でリーグ打点トップのジョシュ・ハミルトンを敬遠している。メジャー全体では98年のバリー・ボンズも同様のケースで敬遠されており3度目となるが、「負けている場面の満塁での敬遠」は、米メディアによると、近代野球以前の1881年8月2日(日本時間3日)のバッファロー・バイソンズのジム・オルーク監督以来だという。

 マドン監督は試合後、「シーガーの敬遠は、(長打などによる)大量失点を避けたかった」と説明した。

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2022年4月16日のニュース