広島 頼もし先発陣!九里で10試合連続のクオリティー・スタート達成 先発防御率はリーグ1位

[ 2022年4月13日 05:30 ]

セ・リーグ   広島1ー3ヤクルト ( 2022年4月12日    松山 )

<ヤ・広>力投する九里(撮影・坂田 高浩)
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 広島・九里亜蓮投手(30)が12日のヤクルト戦で7回1失点の力投を見せた。先発は10試合連続でクオリティー・スタート(QS=6回以上、自責3以下)を達成し、先発防御率2・06はリーグ1位を誇る。引き分けを挟んでの連勝は3で止まって首位陥落となったものの、先発陣の安定感が次戦につながる粘り腰の戦いを生んでいる。

 今季喫した5敗は、全て2点差以内の接戦に持ち込んでいる。今回も九里の好投によって、7回終了時点まで同点と緊迫の展開となった。先発陣の安定感が諦めず戦う姿勢につながっており、佐々岡監督は「あの1点だけだったし、しっかり投げ切って修正してくれた」と九里をたたえることを忘れなかった。

 九里は勝負強さを見せた。2回先頭の村上に四球を与え、続く太田の中前打で無死一、三塁。ここから後続3人を抑えて切り抜けた。唯一の反省は、4回先頭の村上に再び四球を与えたこと。その後1死一、三塁とされて、オスナの中犠飛での先制点につながった。

 「先頭打者の村上選手に2度四球を出したことは、しっかりと反省したい。勝負をしにいったけど、結果を出さないといけなかった。そこを反省し、次に臨んでいければいい」

 開幕から16試合を終えて、先発は一度も崩れていない。先発陣は防御率2・06と驚異的。もちろん、リーグトップだ。チームとして10試合連続でQSを達成したのは、11試合連続だった20年10月以来2年ぶりだった。

 先発陣が波に乗っているのは、今季から投手主将を務め、「火曜の男」も担う九里の存在が大きい。7回1失点の好内容でも「常にチームの勝ちにつながるように…という気持ちでマウンドに上がっている。しっかり1年間通して先発の仕事をしないといけない。良くないところは修正する」と慢心する様子は見当たらない。

 チームは今季初めてヤクルトと対戦した。昨季は8勝14敗3分けと同一リーグで唯一負け越した相手。昨季の日本一チームに、今回の2連戦を1勝1敗で終えられれば悪くはないだろう。佐々岡監督は「去年負け越した。今季も戦いが始まったので、明日勝つためにみんなでやっていきます」と顔を上げた。巨人に首位を譲っても、九里の力投があったからこそ、素早く次戦に向けて切り替えられる。(河合 洋介)

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2022年4月13日のニュース